XML 暗号化の使用

Designer には、電子的に送信するフォームコンテンツを保護するための W3C XML 標準の暗号化が用意されています。

フォームコンテンツに XML 暗号化を適用すると、データの整合性が確保され、情報を安全にやり取りすることができます。例えば、XML 暗号化を使用して、送信するデータに個人情報や機密事項が含まれる金融または医療のフォームの情報を保護できます。

XML 暗号化はフォームデータまたは送信データ全体(添付データを含む)に対して適用します。使用する暗号化アルゴリズム、暗号化の対象となる公開暗号化証明書、公開暗号化証明書のフィルタリング処理に使用する主な使用条件などの暗号化オプションを選択できます。

ボタン、電子メール送信ボタンおよび HTTP 送信ボタンの 3 つのライブラリオブジェクトを使用すると、暗号化されたフォームコンテンツを送信できます。例えば、フォームに電子メール送信ボタンを追加し、ユーザーがフォームを電子メールで送信するためにボタンをクリックしたらフォームデータを暗号化するように設定することができます。

注意: 暗号化されたフォームコンテンツを送信するためのボタンをフォームに追加する場合は、フォームの対象バージョンを Acrobat および Adobe Reader 10.0 以降に設定してください。また、暗号化されたデータを含むフォームを使用するには、フォームの入力者のコンピューターに Acrobat または Adobe Reader 10 以降が必要です(デフォルト(フォームのプロパティダイアログボックス)を参照)。

ボタンを使用してフォームコンテンツに XML 暗号化を適用するには

  1. フォームデザインにボタンオブジェクトを追加します。フォームデザインにオブジェクトを追加するにはを参照してください。

  2. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。

  3. 「コントロールの種類」領域で、「送信」を選択します。「送信」タブの設定に従って、データが送信されます。

  4. 「送信」タブをクリックし、「送信先 URL」ボックスに URL プロトコルを入力します。

    送信先

    使用する URL プロトコル

    パッケージを FTP サイトに送信する

    ftp

    ftp://ftp.gnu.org/gnu/GPL

    パッケージを Web サーバーに送信する

    HTTP

    http://myserver/cgi-bin/

    セキュリティで保護された Web サーバーにパッケージを送信する

    HTTPS

    https://myserver/cgi-bin/

    注意: データを URL に送信する場合は、ターゲットを絶対的な形式で指定することをお勧めします。相対的な形式の送信先はユーザー環境に基づいて解釈されるので、実行するユーザーによって変化する可能性があります。
  5. 送信形式リストで、「XML データパッケージ(XDP)」、「PDF」または「XML データ(XML)」を選択します。

    これらの形式により、サーバーサイドの処理が開始されます。「XML データパッケージ(XDP)」オプションでは、フォームデータに加えて、オプションとして Forms が実行時にフォームをレンダリングするために必要なフォームデザイン、注釈、署名などの他の情報が送信されます。XDP ファイルにしか添付できないものもあります。

  6. (オプション)送信データに署名を適用する場合は、「送信時に署名」を選択し、「設定」をクリックして署名のオプション設定を指定します。

  7. (オプション)フォームコンテンツに XML 暗号化を適用する場合は、「送信を暗号化」を選択し、「設定」をクリックして暗号化のオプション設定を選択します。

  8. (XDP の場合のみ)「含む」領域で、添付データの種類を選択します。

    • レビューコメント、ツールヒントおよびスクリーンリーダーテキストの取り込みに必要な特別なタグを含める場合は、「注釈」を選択します。

    • 添付として送信するときに PDF バージョンのフォーム(署名を含む)を含める場合は、「PDF(署名含む)」を選択します。これが選択されていない場合は、埋め込み PDF ファイルへの参照が含められます。

    • フォームデザインのコピーを含める場合は、「テンプレート」を選択します。

    • XDP ソースファイルにある <xdp> 要素を含める場合は、「その他」を選択します。指定する要素はコンマで区切ります。空白は省略可能です。例えば、「xci, xslt, sourceset」のように入力します。

  9. (XDP および XML データ)データエンコーディングリストで、次のいずれかのデータエンコーディングスキームを選択します。

    • UTF-8

    • UTF-16

    • Shift_JIS

    • Big5

    • GBK

    • KSC_5601

電子メール送信ボタンを使用してフォームコンテンツに XML 暗号化を適用するには

  1. フォームデザインに電子メール送信ボタンオブジェクトを追加します。フォームデザインにオブジェクトを追加するにはを参照してください。

  2. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。

  3. 「電子メールアドレス」ボックスに、PDF の送信先となる電子メールアドレスを入力します。

  4. (オプション)「電子メールの件名」ボックスに、電子メールメッセージの件名行を入力します。

  5. 送信形式リストで、「PDF」または「XML データ(XML)」を選択します。

  6. (オプション)送信データに署名を適用する場合は、「フィールド」タブの「送信時に署名」を選択し、「設定」をクリックして署名のオプション設定を指定します。

  7. (オプション)フォームコンテンツに XML 暗号化を適用する場合は、「送信を暗号化」を選択し、「設定」をクリックして暗号化のオプション設定を選択します。

HTTP 送信ボタンオブジェクトを使用してフォームコンテンツに XML 暗号化を適用するには

  1. フォームデザインに HTTP 送信ボタンオブジェクトを追加します。フォームデザインにオブジェクトを追加するにはを参照してください。

  2. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。

  3. 「URL」ボックスに、フォームデータを投稿する URL を入力します。

  4. 「送信を暗号化」を選択し、「設定」をクリックします。

  5. データおよび送信時の設定を暗号化ダイアログボックスで、必要なオプションを選択します。データおよび送信時の設定を暗号化ダイアログボックスを参照してください。