Administration Console のコア設定ページでは、システムのパフォーマンスを向上させるための設定を行うことができます。これらの設定を調整した場合は、アプリケーションサーバーを再起動してください。
セーフバックアップモードの有効化について詳しくは、セーフバックアップモードの有効化と無効化を参照してください。
注意: 一時ディレクトリ内のファイルやグローバルドキュメントストレージ(GDS)のルートディレクトリにある長期間有効なドキュメントには、API またはユーザーインターフェイスを使用してアクセスする際に特別な秘密鍵証明書を必要とする情報など、機密性の高いユーザー情報が含まれることがあります。そのため、オペレーティングシステムで実行できる何らかの方法でこのディレクトリを適切に保護することが重要です。アプリケーションサーバーを実行する際に使用するオペレーティングシステムアカウントだけが、このディレクトリに対する読み取りと書き込みの権限を持つようにすることをお勧めします。
Administration Console で、設定/コアシステム設定/設定をクリックします。
コア設定ページで、必要に応じてオプションを変更して、「OK」をクリックします。このオプションについて詳しくは、コア設定のオプションを参照してください。
コア設定のオプション- 一時ディレクトリの場所
- LiveCycle が製品の一時ファイルを作成するディレクトリパス。この設定の値が空の場合は、システムの一時ディレクトリがデフォルトの場所になります。一時ディレクトリが書き込み可能フォルダーであることを確認します。
- グローバルドキュメントストレージのルートディレクトリ
- グローバルドキュメントストレージ(GDS)のルートディレクトリは、以下のような目的で使用されます。
長期間有効なドキュメントの保存。長期間有効なドキュメントには有効期限がなく、削除されるまで存続します(ワークフロープロセス内で使用される PDF ファイルなど)。長期間有効なドキュメントは、システムの全体的な状態の中で重要な部分です。これらのドキュメントが一部でも失われたり破損したりすると、LiveCycle サーバーが不安定な状態になるおそれがあります。したがって、このディレクトリは RAID デバイスに格納することが重要です。
処理中に必要な一時ドキュメントの保存。
注意: LiveCycle データベースへのドキュメントの保存を有効にすることもできます。ただし、GDS を使用する方がシステムのパフォーマンスが向上します。
クラスター内のノード間でのドキュメントの転送。クラスター環境で LiveCycle を実行している場合、クラスター内のすべてのノードからこのディレクトリにアクセスできるようにする必要があります。
リモート API 呼び出しからの受信パラメーターの受け取り。
GDS のルートディレクトリを指定しない場合は、次のようにアプリケーションサーバーのディレクトリがデフォルトのディレクトリになります。
[JBOSS_HOME]/server/<server>/svcnative/DocumentStorage
[WEBSPHERE_HOME]/installedApps/adobe/[server]/DocumentStorage
[WEBLOGIC_HOME]/user_projects/<domain>/[server]/adobe/LiveCycleServer/DocumentStorage
重要: GDS のルートディレクトリ設定の値の変更は、慎重に行う必要があります。GDS ディレクトリは、プロセス内で使用される長期間有効なファイルや重要な LiveCycle 製品コンポーネントを格納するために使用します。GDS ディレクトリの場所の変更は、重要なシステム変更です。GDS ディレクトリの場所が不適切に設定されると、LiveCycle が動作不能になり、LiveCycle の完全な再インストールが必要になる場合があります。GDS ディレクトリに新しい場所を指定する場合は、アプリケーションサーバーをシャットダウンし、サーバーを再起動する前に、データを移行する必要があります。システム管理者は、内部のディレクトリ構造を維持したまま、すべてのファイルを古い場所から新しい場所に移動する必要があります。
重要: 一時ディレクトリと GDS ディレクトリには同じディレクトリを指定しないでください。
GDS ディレクトリの追加情報については、『LiveCycle のインストールの準備(シングルサーバー)』を参照してください。
- Adobe Server フォントディレクトリの場所
- Adobe Server のフォントが入っているディレクトリのパスを指定します。これらのフォントは LiveCycle と共にインストールされます。これらのフォントのデフォルトの場所は、[LiveCycle root]/fonts ディレクトリです。このディレクトリにアクセスできない場合は、フォントを他の場所にコピーし、この設定を使用して新しい場所を指定します。
- カスタマーフォントディレクトリの場所
- 使用する追加フォントが含まれるディレクトリへのパスを指定します。
- システムフォントディレクトリの場所
- オペレーティングシステムによって提供されるフォントディレクトリへのパスを指定します。複数のディレクトリを追加する場合は、セミコロン(;)で区切って指定します。
- データサービス設定ファイルの場所
- services-config.xml ファイルの場所を指定します。デフォルトでは、このファイルは adobe-core-appserver.ear ファイルに埋め込まれており、ユーザーはアクセスできません。デフォルトの services-config.xml ファイルのコピーは、[LiveCycle root]\sdk\misc\DataServices\Server-Configuration にあります。このファイルを変更し移動した場合、このフィールドで新しい場所を指定します。
Data Services 設定ファイルを使用すると、認証タイプやデバッグ出力などの Data Services の設定をカスタマイズできます。
この設定は、デフォルトで空になっています。
- デフォルトのドキュメント最大インラインサイズ(バイト)
- ドキュメントを様々な LiveCycle コンポーネント間で受け渡す際にメモリに保持する最大バイト数。この設定は、パフォーマンスのチューニングに使用します。このバイト数より小さいドキュメントは、メモリ内に保存され、データベースで保持されます。この最大バイト数を超えるサイズのドキュメントは、ハードドライブに格納されます。
この設定は必須です。デフォルト値は 65536 バイトです。
- デフォルトのドキュメント廃棄タイムアウト (秒単位)
- 様々な LiveCycle コンポーネント間で受け渡されるドキュメントをアクティブと見なす最長の時間(秒)。この時間が経過すると、このドキュメントの格納に使用されたファイルは削除の対象となります。この設定は、ディスクスペースの使用を抑えるために使用します。
この設定は必須です。デフォルト値は 600 秒です。
- ドキュメント消去間隔 (秒単位)
- サービス間でドキュメントデータを受け渡すために使用されたファイルのうち、不要となったものを削除する間隔(秒単位)。
この設定は必須です。デフォルト値は 30 秒です。
- FIPS を有効にする
- FIPS モードを有効にするには、このオプションを選択します。連邦情報処理規格(FIPS)140-2 は、米国政府が規定する暗号規格です。FIPS モードで実行すると、LiveCycle でのデータ保護は、RSA BSAFE Crypto-C 2.1 暗号化モジュールを使用した、FIPS 140-2 承認アルゴリズムに限定されます。
FIPS モードでは、Adobe Acrobat® 7.0 よりも前のバージョンで使用されていた暗号化アルゴリズムがサポートされていません。FIPS モードが有効化されている場合、暗号化サービスを使用し、互換レベルが Acrobat 5 に設定されたパスワードを使用して PDF を暗号化すると、エラーが発生して暗号化に失敗します。
通常、FIPS が有効化されていると、Assembler サービスでは、どのドキュメントにもパスワードの暗号化が適用されません。この処理が試行されると、FIPSModeException が発生し、FIPS モードではパスワードを暗号化できないことが示されます。また、ベースドキュメントがパスワードで暗号化されている場合、Document Description XML(DDX)の PDFsFromBookmarks 要素は FIPS モードではサポートされません。
注意: LiveCycle ソフトウェアでは、コードを検証して FIPS の互換性を確認しません。FIPS 操作モードは、FIPS で承認されたライブラリ(RSA)の暗号化サービスで、FIPS で承認されたアルゴリズムが使用されるようにするために提供されています。
- WSDL を有効にする
- すべての LiveCycle サービスで Web サービス記述言語(WSDL)の生成を有効にする場合はこのオプションを選択します。
開発者がクライアントアプリケーションを作成する際に WSDL の生成を利用する開発環境では、このオプションを有効にします。実稼働環境では WSDL の生成を無効化して、サービスの内部詳細が公開されないようにすることができます。
- データベースへのドキュメントの保存を有効にする
- LiveCycle データベースにドキュメントを長期間保存するには、このオプションを選択します。このオプションを有効にする場合でも、GDS ディレクトリは必要です。ただし、このオプションを選択すると、LiveCycle のバックアップが簡素化されます。GDS のみを使用する場合、バックアップでは、LiveCycle システムをバックアップモードにしてから、データベースと GDS のバックアップを完了します。データベースオプションを選択する場合、バックアップでは、新しいインストールにおいてデータベースバックアップを完了するか、アップグレードにおいてデータベースバックアップと GDS の 1 回のバックアップを完了します。GDS のみの設定と比較すると、ジョブとデータを削除するためにデータベースの追加管理が必要になる可能性があります(ドキュメントの保存にデータベースを使用する場合のバックアップオプションを参照)。
- DSC の呼び出し統計を有効にする
- このオプションが選択されている場合、LiveCycle は、呼び出し回数、呼び出しにかかった時間、呼び出しでのエラー数などの呼び出し統計を追跡します。この情報は JMX Bean に保存されるので、Java™ JConsole またはサードパーティソフトウェアを使用して統計を確認できます。これらの統計を確認しない場合は、このオプションの選択を解除すると LiveCycle のパフォーマンスが向上します。
- RDS を有効にする
- このオプションを選択すると、LiveCycle 内で Remote Development Services(RDS)サーブレットを有効にできます。このオプションが有効になっていると、クライアント側のツールが Data Services とやり取りして、宛先およびエンドポイント作成のためのモデルのデプロイおよびデプロイ解除、どのモデルがエンドポイントにデプロイされているかの検出などの操作を行うことができます。デフォルトでは、このオプションは選択されていません。
- 保護されていない RDS 要求を許可する
- このオプションが選択されていると、RDS で HTTPS を使用する必要がありません。デフォルトでは、このオプションは選択されておらず、Data Services に対するすべての通信は HTTPS 要求であることが必要です。
- Flex アプリケーションからの保護されていないドキュメントのアップロードを許可:
- Adobe Flex® アプリケーションから LiveCycle にドキュメントをアップロードするために使用されるファイルアップロードサーブレットでは、ドキュメントをアップロードする前にユーザーの認証および承認が必要です。このため、ドキュメントアップロードのアプリケーションユーザーロールまたはドキュメントのアップロード権限がある別のロールを、ユーザーに割り当てる必要があります。これによって、承認されていないユーザーがドキュメントを LiveCycle サーバーにアップロードすることを防止できます。このオプションは、開発環境で使用するため、または以前のバージョンの LiveCycle との下位互換性を確保するために、このセキュリティ機能を無効にする場合に選択します。デフォルトでは、このオプションは選択されていません。詳しくは、『Programming with LiveCycle』の「Invoking LiveCycle Using LiveCycle Remoting」を参照してください。
- Java SDK アプリケーションからの保護されていないドキュメントのアップロードを許可:
- Document Manager の HTTP アップロードは保護される必要があります。デフォルトでは、HTTP アップロードでは、ドキュメントをアップロードする前にユーザーが認証および承認されることが必要です。このため、サービスユーザーロールまたはサービスの呼び出し権限がある別のロールを、ユーザーに割り当てる必要があります。これによって、承認されていないユーザーがドキュメントを LiveCycle サーバーにアップロードすることを防止できます。このオプションは、開発環境で使用するため、以前のバージョンの LiveCycle との下位互換性を確保するため、またはファイアウォールの設定に基づいて、このセキュリティ機能を無効にする場合に選択します。デフォルトでは、このオプションは選択されていません。詳しくは、『Programming with LiveCycle』の「Invoking LiveCycle Using the Java API」を参照してください。
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