パスワードを設定したり、印刷や編集など特定の機能を制限したりして、PDF ドキュメントへのアクセスを制限できます。PDF ドキュメントに制限された機能が含まれている場合、それらの機能に関連するツールやメニュー項目は淡色表示されます。また、ドキュメントの暗号化や認証など、他の方法を使用して保護されたドキュメントを作成することもできます。セキュリティ設定には、特定の PDF 変換に使用するパスワードと固有のオプションがあります。
セキュリティ設定ページでは、次のタスクを実行できます。
セキュリティ設定の作成または編集セキュリティ設定によって、そのセキュリティ設定を使用して変換されたファイルのセキュリティと権限が制御されます。
Administration Console で、サービス/PDF Generator/セキュリティ設定をクリックします。
「新規作成」をクリックするか、セキュリティ設定の名前をクリックします。
セキュリティ設定の新規作成/編集ページで、セキュリティ設定の必須情報を入力します(ファイルタイプ設定の指定を参照)。
「保存」をクリックし、表示されたダイアログボックスに設定の名前を入力して、「OK」をクリックします。
セキュリティ設定次の設定で、互換性と暗号化を設定します。セキュリティ設定へのアクセス方法については、セキュリティ設定の作成または編集を参照してください。
- 互換性:
- パスワードで保護されたドキュメントを開くための暗号化の種類を設定します。「Acrobat 3.0 以降」オプションでは、低い暗号化レベルを使用し、その他のオプションでは高い暗号化レベルを使用します。
- Acrobat 3.0 以降:
- 低い暗号化(40 ビット RC4)を使用します。
- Acrobat 5.0 以降:
- 高い暗号化(128 ビット RC4)を使用します。
- Acrobat 6.0 以降:
- 高い暗号化(128 ビット RC4)を使用します。このオプションでは、メタデータで検索を有効にできます。
- Acrobat 7.0 以降:
- 高い暗号化(128 ビット AES)を使用します。このオプションでは、メタデータでの検索と、添付ファイルのみの暗号化を有効にできます。
- Acrobat 9.0 以降:
- 高い暗号化(256 ビット AES)を使用します。このオプションでは、メタデータでの検索と、添付ファイルのみの暗号化を有効にできます。
古いバージョンの Acrobat では、そのバージョンよりも上位の互換性が設定されている PDF ドキュメントを開くことはできません。例えば、「Acrobat 7.0 以降」オプションを選択した場合は、そのドキュメントを Acrobat 6.0 およびそれより前のバージョンで開くことはできません。
互換性レベルが同じソースの PDF の互換性と一致することを確認します。例えば、標準の PDF 設定(Acrobat 5.0 以降との互換性があります)を使用するように設定された監視フォルダーがある場合は、セキュリティの互換性レベルを Acrobat 5.0 より上位にすることはできません。
- ドキュメントに関する制限:
- 使用可能なドキュメントに関する制限のオプションは、選択した「互換性」オプションによって異なります。
- 暗号化しない:
- ドキュメントのどの部分も暗号化しません。
- ドキュメントのすべてのコンテンツを暗号化する:
- ドキュメントおよびドキュメントのメタデータを暗号化します。このオプションを選択した場合、検索エンジンはドキュメントのメタデータにアクセスできません。
- ドキュメントのメタデータを除くすべてのコンテンツを暗号化する(Acrobat 6 以降と互換):
- ドキュメントのコンテンツが暗号化されますが、検索エンジンでドキュメントのメタデータにアクセスすることはできます。このオプションは、「互換性」オプションが Acrobat 6.0 以降、Acrobat 7.0 以降または Acrobat9.0 以降に設定されている場合にのみ使用できます。
- 添付ファイルのみを暗号化する(Acrobat 7 以降と互換):
- ユーザーはパスワードを使用しなくてもドキュメントを開くことができますが、添付ファイルを開くにはパスワードを入力する必要があります。このオプションは、「互換性」オプションが Acrobat 7.0 以降または Acrobat 9.0 以降に設定されている場合にのみ使用できます。
次の設定で、パスワードのセキュリティを設定します。
注意: パスワードを忘れた場合は、ドキュメントから復元することはできません。忘れた場合のために、パスワードは別の安全な場所に保存しておくことをお勧めします。または、パスワードで保護されていないドキュメントのバックアップコピーをとっておきます。
- ドキュメントを開くときにパスワードを必要とする:
- パスワードオプションを有効にします。
- ドキュメントを開くパスワード:
- ユーザーは、指定したパスワードを入力しない限りドキュメントを開くことができません。パスワードは、大文字と小文字が区別されます。Acrobat では、RSA Security Inc. の RC4 セキュリティ方式を使用して PDF ドキュメントをパスワードで保護します。印刷や編集を制限している場合は、セキュリティを強化するためにドキュメントを開くパスワードの追加をお勧めします。
- ドキュメントを開くパスワードの再入力:
- ドキュメントを開くパスワードが正しいことを確認します。
- 添付ファイルを開くときにパスワードを必要とする:
- パスワードオプションを有効にします。このオプションが使用可能になるのは、「互換性」オプションが Acrobat 7.0 以降または Acrobat 9.0 以降に設定されており、「ドキュメントに関する制限」オプションが「添付ファイルのみを暗号化する」に設定されている場合のみです。
- 添付ファイルを開くパスワード:
- 添付ファイルを開く際にパスワードが必要であることを確認します。ユーザーはパスワードを使用しなくてもドキュメントを開くことができます。このオプションが使用可能になるのは、「互換性」オプションが Acrobat 7.0 以降または Acrobat 9.0 以降に設定されており、「ドキュメントに関する制限」オプションが「添付ファイルのみを暗号化する」に設定されている場合のみです。
- 添付ファイルを開くパスワードの再入力:
- パスワードが正しいことを確認します。このオプションが使用可能になるのは、「互換性」オプションが Acrobat 7.0 以降または Acrobat 9.0 以降に設定されており、「ドキュメントに関する制限」オプションが「添付ファイルのみを暗号化する」に設定されている場合のみです。
次のオプションで、権限を設定します。
- ドキュメントの印刷および編集とセキュリティ設定にパスワードが必要:
- 権限の制限を有効にします。
- 権限パスワード:
- ユーザーによる印刷や編集を制限します。ユーザーは、指定したパスワードを入力しない限りこれらのセキュリティ設定を変更することはできません。「ドキュメントを開くパスワード」で使用しているパスワードは使用できません。権限パスワードを設定すると、そのパスワードを入力したユーザーだけがセキュリティ設定を変更できます。PDF ドキュメントに両方の種類のパスワードが含まれている場合、いずれかのパスワードでドキュメントが開きますが、制限されている機能は権限パスワードでのみ設定または変更できます。PDF ドキュメントに権限パスワードのみが含まれている場合や、ユーザーがドキュメントを開くパスワードを使用してドキュメントを開いている場合は、ユーザーがセキュリティ設定を変更しようとすると、パスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。
- 権限パスワードの再入力:
- 権限パスワードが正しいことを確認します。
- 印刷を許可:
- PDF ドキュメントの印刷の品質を指定します。
- なし:
- ユーザーはドキュメントを印刷できません。
- 低解像度(150 dpi):
- ユーザーは 150 dpi までの解像度でドキュメントを印刷できます。各ページはビットマップイメージとして印刷されるため、印刷の速度が遅くなる場合があります。このオプションは、高い暗号化レベル(Acrobat 5.0、6.0、7.0 または 9.0)が選択されている場合にのみ使用できます。
- 高解像度:
- ユーザーは、PostScript や高度な高品質印刷機能をサポートするその他のプリンターに高品質ベクトル出力を指示して、任意の解像度で印刷することができます。
- 変更の許可:
- PDF ドキュメントで許可される編集操作を定義します。
- なし:
- ユーザーは、署名フィールドやフォームフィールドへの入力も含めドキュメントに変更を加えることができません。
- ページの挿入、削除、回転:
- ユーザーはページの挿入、削除、回転だけでなく、しおりやサムネールページの作成も実行できます。このオプションは、高い暗号化レベル(Acrobat 5.0、6.0、7.0 または 9.0)が選択されている場合にのみ使用できます。
- フォームフィールドへの入力と既存の電子署名フィールドへの署名:
- ユーザーはフォームへ入力したり電子署名を追加したりすることができます。ただし、コメントを追加したり、フォームフィールドを作成したりすることはできません。このオプションは、高い暗号化レベル(Acrobat 5.0、6.0、7.0 または 9.0)が選択されている場合にのみ使用できます。
- 注釈の作成、フォームフィールドへの入力、および既存の電子署名フィールドへの署名:
- ユーザーはフォームへ入力したり電子署名およびコメントを追加したりすることができます。
- ページレイアウト、タッチアップ、フォームフィールドへの入力、および既存の電子署名フィールドへの署名:
- ユーザーはページの挿入、回転、削除、しおりやサムネール画像の作成、フォームの入力および電子署名の追加を実行できます。このオプションでは、ユーザーはフォームフィールドを作成できません。このオプションは、低い暗号化レベル(Acrobat 3.0)が選択されている場合にのみ使用できます。
- ページの抽出を除くすべての操作:
- ユーザーは、変更の許可リストにある任意の方法(ページの削除を除く)を使用してドキュメントを変更できます。
- テキスト、画像、およびその他の内容のコピーを有効にする:
- ユーザーは、PDF ドキュメントのコンテンツを選択およびコピーできます。また、PDF ファイルのコンテンツへのアクセスを必要とするユーティリティ(Acrobat Catalog など)で、それらのコンテンツを取得することもできます。このオプションは、高い暗号化レベルが選択されている場合にのみ使用できます。
- スクリーンリーダーデバイスのテキストアクセスを有効にする:
- 目の不自由なユーザーは、スクリーンリーダーでドキュメントを読むことができます。ただし、ユーザーはドキュメントのコンテンツをコピーしたり抽出したりすることはできません。このオプションは、高い暗号化レベルが選択されている場合にのみ使用できます。
セキュリティ設定の削除不要になったセキュリティ設定は削除できます。ただし、事前に設定されているセキュリティ設定は削除できません。
Administration Console で、サービス/PDF Generator/セキュリティ設定をクリックします。
削除する設定の隣にあるチェックボックスを選択します。複数の設定を選択できます。
「削除」をクリックし、削除の確認ページで「削除」をもう一度クリックします。
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