PDF レビューとは何か、また使いやすい共同作業メソッドとして Adobe FrameMaker でどのように機能するかを説明します。
PDF レビューは、レビューアーがソース文書を直接変更する必要のない環境に適した共同作業オプションです。 代わりに、 Adobe Document Cloud や、Acrobat Pro DC、Adobe Acrobat Reader DCを使用して、ソース文書から作成された PDF ファイルを確認できます。
FrameMaker 内で PDF を作成して PDF レビューを設定することができます。 FrameMaker は、レビュー済み PDF からソース文書への注釈の取り込みをサポートしています。これにより、フィードバックの対応プロセスが迅速になります。
PDF ファイルを共有レビュー用に送信し、レビューアーがお互いの注釈を確認できるようにすることができます。 Acrobat を使用すると、レビューアーの追加、共有レビューのステータスの確認、更新または通知の送信を簡単に行うことができます。
PDF レビュー用に文書を送信する場合は、PDF を作成する前に次の点について考慮してください。
通常の PDF、レビュー PDF およびオンラインレビューの違い
オプションで PDF 形式で保存した FrameMaker 文書はすべて、Adobe Acrobat Pro DC で開いてレビューすることができます。ただし、上記のような PDF から注釈を取り込むとき、FrameMaker にはソース文書の構造に関する情報がないため、注釈や変更を確実に配置することができません。
一方、オプションを使用して FrameMaker 文書を保存すると、FrameMaker はレビュー PDF を作成します。レビュー用 PDF はタグ付き PDF です。つまり、文書および特定のメタデータの論理構造が PDF で保持されます。 この情報により FrameMaker は注釈を文書に確実に取り込むことができます。
オプションを使用して FrameMaker 文書を保存すると、レビュー PDF が作成され、Adobe Document Cloud サーバーに保存されます。オンラインレビューサービスを使用するには、Adobe Document Cloud のサブスクリプションが必要です。ただし、レビューアーに Document Cloud のサブスクリプションは必要ありません。共有ドキュメントは、Adobe ID を使用して、またはゲストとしてレビューできます。
Acrobat Pro DC と Adobe Acrobat Reader DC でレビューする
Acrobat は、PDF をレビューするためのさまざまなコメントやマークアップツールを提供しています。ほとんどのレビューアーのコンピューターにインストールされている Adobe Acrobat Reader の場合、デフォルトで使用できるのは、ノート注釈ツールとハイライトテキストツールだけです。Adobe Acrobat Reader で PDF レビューを行うためのすべての注釈ツールとマークアップツールを使用するには、Adobe Acrobat Reader で PDF 用の注釈機能を有効にする必要があります。
非構造化 FrameMaker ファイルを PDF 形式で保存する場合は、PDF 設定ダイアログで「レビュー専用として PDF を生成」オプションが選択されていることを確認します。このオプションを選択すると、タグ付き PDF が作成されます。
構造化（XML）文書で PDF 注釈の取り込み機能を使用するには、次の操作を行います。レビュー用 PDF を作成する前に、コンテンツのすべてのエレメントに
コンテンツのすべてのエレメントに @ID を割り当ててから、レビュー用の PDF を作成します。ID を割り当てるには、すべてのエレメントに ID 属性があることを確認する必要があります。
PDF 設定ダイアログで「レビュー専用として PDF を生成」オプションが選択されていることを確認します。