XLIFF 変換処理の設定を構成する方法について説明します。
デフォルトの XLIFF 変換設定は、大部分の基本的な翻訳作業に適しています。一方、高度な処理を行うユーザーの場合、設定ファイルに変更を加えることで、翻訳作業に関連する設定を構成したり、カスタマイズしたりできます。翻訳設定ファイルは、XLIFF 翻訳設定(.xts)ファイルにバンドルされています。デフォルトの設定ファイルに変更を加え、変換処理に更新済みのファイルを使用する必要があります。
デフォルト(.xts)設定ファイルから構成ファイルを抽出するには、次の手順を実行します。
XLIFF 書き出し設定ダイアログを使用して、基本設定を構成します。
XLIFF 書き出し設定ダイアログで「設定を保存」をクリックして、設定ファイルを保存します。
設定ファイルの拡張子の名前を .xts から .zip に変更します。
ZIP ファイルを処理できる任意のアーカイブツールを使用して、設定ファイルの内容を展開します。
次のスクリーンショットでは、デフォルトの .xts ファイルから展開された内容が表示されています。
図 1. XTS ファイルの内容
XLIFF 設定ファイルの詳細は次の通りです。
- dita
- dita フォルダーには、DITA 1.3 を XLIFF 1.2 に変換する国際化タグセット(ITS)ルールが含まれています。itsrules_overrides.xml ファイルでルールを定義する必要があります。
注: 同じフォルダーに itsrules.xml ファイルも保存されています。itsrules.xml ファイルには一切変更を加えないことをお勧めします。itsrules_overrides.xml ファイルでの変更は優先的に扱われ、itsrules.xml ファイルで定義したルールを上書きします。
- mif
- mif フォルダーには、MIF 2022 を XLIFF 1.2 に変換する ITS ルールが含まれています。itsrules_overrides.xml ファイルでルールを定義する必要があります。
注: 同じフォルダーに itsrules.xml ファイルも保存されています。itsrules.xml ファイルには一切変更を加えないことをお勧めします。itsrules_overrides.xml ファイルでの変更は優先的に扱われ、itsrules.xml ファイルで定義したルールを上書きします。
- xml
- xml フォルダーには、カスタム XML を XLIFF 1.2 に変換する ITS ルールが含まれています。itsrules.xml ファイルでルールを定義する必要があります。
- srx
- srx フォルダーには、Segmentation Rules eXchange(SRX)ファイルが含まれています。srxrules.xml ファイルを使用して、XLIFF 1.2 コンテンツのセグメント化ルールを定義します。
- catalog.xml
- catalog.xml ファイルには、XSD を表示するためのリダイレクト DocTypes(DTD)とパブリック ID(RelaxNG)が含まれています。カスタマイズした DITA を使用している場合は、DTD / RelaxNG とそのXSD のマッピングを追加する必要があります。
- root_catalog.xml
- root_catalog.xml には、デフォルトの DITA 1.3 へのパスが含まれています。このパスは、FrameMaker に最初から実装されています。デフォルトのパスは、<FrameMaker_Install_Location>\fminit\ditafm\ditaot の場所を指しています。DTD / RelaxNG / XSD が別の場所で利用可能な場合は、このファイルのパスを更新する必要があります。
- xliffsettings.xml
- xliffsettings.xml ファイルには、XLIFF 書き出し設定ダイアログで構成された設定が含まれています。
設定ファイルに変更を加えたら、任意のアーカイブユーティリティを使用して、すべてのファイルを ZIP ファイルにパッケージ化します。
.zip の拡張子を .xts に変更します。
更新した設定ファイルが利用できるようになりました。XLIFF 書き出し設定ダイアログの XTS ファイルの場所設定で、このファイルのパスを指定します。