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FrameMaker(2019 リリース)のその他の機能

文書の簡単なオーサリングやパブリッシュに役立つ FrameMaker(2019 リリース)のその他の機能について説明します。

ファイルのパフォーマンスの向上

ファイルの処理とパブリッシングエンジンの改善により、ファイル操作やパブリッシングタスクを実行する際の操作性が向上します。ファイルのオープン操作や保存操作など、ファイルに関する操作の処理速度が大幅に向上し、よりスムーズに実行できるようになりました。PDF または レスポンシブ HTML5 出力でファイルを開くまたはパブリッシュする時間が大幅に短縮されます。

ビデオ「ファイルのパフォーマンス向上」を参照してください。

インタラクティブなリアルタイム進捗バー

新しい進捗バーにより、ブックの更新プロセスやパブリッシュプロセスの現在の段階をいつでも確認することができます。例えば、ブックを更新すると、ファイルのオープン中、ファイルの処理中、索引ファイルの生成中などのステータスが進捗バーに表示されます。同様に、パブリッシングタスクの実行中は、ファイルのオープンプロセス、変換プロセス、変換の適用プロセスなど、ファイルに対して実行されているプロセスが進捗バーに表示されます。

以下のスクリーンショットは、ブックの更新タスクとパブリッシングタスクのさまざまな段階を示しています。


FrameMaker(2019 release)では、詳細なリアルタイム進捗バーが利用できるようになりました。

ビデオ「インタラクティブなリアルタイム進捗バー」を参照してください。

強化された画像処理

従来の FrameMaker では、複数の画像を同時に挿入するのは簡単な操作ではありませんでした。しかし、この最新リリースでは、数百におよぶ画像をまとめて文書に取り込むことができるようになりました。新しい画像処理プロセスにより、多数の画像が挿入されている文書をシームレスにスクロールすることができます。

ビデオ「強化された画像処理」を参照してください。

すぐに使える Microsoft SharePoint 2016 サポート

接続マネージャーが、Microsoft SharePoint Online および Microsoft SharePoint 2016 サーバーに対応しました。サードパーティ製プラグインを使用せずに最新バージョンの SharePoint サーバーからファイルにアクセスできます。

ビデオ「すぐに使える Microsoft SharePoint 2016 サポート」を参照してください。

ようこそ画面のクイックアクセス機能

ようこそ画面(開始画面 とも呼びます)にアクセスできるようになりました。ようこそ画面では、最近使用した文書、文書テンプレート、リポジトリ接続などにすばやくアクセスすることができます。ようこそ画面をカスタマイズすることもできます。例えば、頻繁に使用する文書テンプレートへのリンクを追加したり、特定のタイプの文書の作成手順を記述したりすることができます。現在開いている文書を閉じることなく、どこからでもようこそ画面にアクセスすることができます。


ワークスペースメニューから FrameMakerのようこそ画面にアクセス

詳しくは、「frm_basics_ba-user-interface_welcome-screen.html#topic_welcome-screen」を参照してください。

新しい Duden 辞書のサポート

ドイツ語の辞書のサポートが全面的に改善されました。FrameMaker ではドイツ語ユーザー向けに Hunspell 辞書が使用されていましたが、Duden 辞書がサポートされるようになりました。ドイツ語ユーザーの間で幅広く使用されている Duden 辞書は、定期的に更新されます。



ビデオ「新しい Duden 辞書のサポート」を参照してください。

プラグイン用の対話型 HTML5 ダイアログ

FrameMaker で多機能の HTML5 ダイアログがサポートされるようになりました。HTML5、CSS3、JavaScript を使用して、ユーザー用に作成されたプラグイン用の、対話型 HTML5 ダイアログを作成することができます。これまでは、DRE ファイルを使用してダイアログボックスを作成する必要がありましたが、対話型 HTML5 ダイアログのサポートにより、ダイアログボックスを簡単に作成できるようになります。

ファイルを開くための新しい Windows ベースのダイアログ

ファイルを開くためのダイアログが拡張され、シームレスに操作できるようになりました。このダイアログは、Windows の強力なネイティブダイアログボックス技術をベースとしており、さまざまなカスタマイズオプションが用意されています。

WebP 画像と ICO 画像のサポート

FrameMaker では、WebP 画像と ICO(アイコン)画像を文書内に取り込むことができるようになりました。WebP 画像は、Google によって開発された画像形式です。この形式では、不可逆圧縮と可逆圧縮の両方がサポートされます。WebP 画像はファイルサイズが小さく、比較的画像の品質が高いため、PNG ファイル形式や JPEG ファイル形式に代わる形式の 1 つと認識されています。画像を挿入する際に、「ファイルのタイプ」ドロップダウンリストで「WEBP (*.webp)」形式または「ICO (*.ico)」形式を選択し、WebP 画像またはアイコン画像を文書に追加します。

PDF 用の各種コントロールの追加

新しい PDF の生成機能には、包括的なパブリッシュ設定が付属しています。PDF のパブリッシュ設定は、一般、マークとブリード、DITA テンプレート、DITA オプションという 5 つのカテゴリに分かれています。

「一般」設定では、出力プリセット、PDF 標準、互換性、表示オプションなどを指定することができます。「マークとブリード」設定では、トンボ、ブリード、レジストレーションマーク、ブリードとスラグの設定を構成することができます。DITA テンプレート設定は、ドキュメントのパブリッシュに使用するテンプレートの設定に使用します。最後に、PDF をブックルートで保存する場合は、DITA オプション設定からパブリッシュする PDF に含めるまたは含めない項目を選択します。

詳しくは、「PDF 出力」を参照してください。

WYSIWYG 色出力

PDF 出力を生成する際に、RGB または CYMK の色設定を選択する必要がなくなりました。新しい PDF 生成技術により、オーサリング時に表示されるテキストと画像の色が、そのままパブリッシュされます。これにより、パブリッシュされた出力をオーサリングするか表示するかにかかわらず、文書の外観が統一されます。

XML ファイル処理の高速化

FrameMaker では、Java ベースの新しい解析エンジンが使用されるため、XML ファイルの解析にかかる時間が大幅に短縮されます。この新しい解析エンジンにより、XML ファイルのオープン、編集、保存、パッケージ化の処理速度までもが大幅に上がります。

ビデオ「XML ファイル処理の高速化」を参照してください。

EDD 作成の簡易化

EDD の作成は時間のかかる複雑なプロセスとなることがあります。このリリースの FrameMaker には、EDD をすばやく簡単に作成するための使いやすいユーザーインターフェイスが導入されています。この新しい EDD 作成機能では、文書タイプとして Lightweight DITA と DITA 1.3 がサポートされます。

新しい DITA のカスタマイズプラグインでは、RELAXNG スキーマを使用します。現在、プラグインには DITA 1.3 および Lightweight DITA 仕様が使用されています。モジュール、ドメイン、またはシェル内のエレメントを含めるかまたは除外して、既存の DITA シェルをカスタマイズできます。このプラグインを使用すると CSS を簡単に適用できるため、DITA トピックの外観を新しくできます。カスタマイズが完了したら、 ファイル > 新規 > DITA メニューを選択して新規文書を作成できます。

詳細については、『Adobe FrameMaker 用の DITA のカスタマイズ』ガイド内のトピック「プラグインを使用した DITA のカスタマイズ」を参照してください。

Saxon Enterprise Edition

このリリースの FrameMaker には、SAXON Enterprise Edition が付属しています。さまざまな事前・事後処理シナリオを作成したり、XML ファイルで XSLT 変換を実行したりすることができます。変換タスクの範囲を定義して、変換タスクの実行対象(特定のファイルのみ、特定のフォルダー内のすべてのファイル、DITA マップ、特定のブックのすべての子トピック)を指定することができます。Xpath 3.0 と XSLT 3.0 で可能な処理や、SAXON Enterprise Edition の機能を活用することもできます。

XPath 3.0 のサポート

このリリースの FrameMaker では、SAXON Enterprise Edition を介して Xpath 3.0 がサポートされるようになりました。XPath クエリーを使用すると、長大な XML 文書内のエレメントや属性をすばやく検索することができます。クエリービルダーにより、カスタム XPath クエリーの作成、提案事項の表示、クエリー範囲の定義、履歴ドロップダウンメニューの使用を簡単に行えるほか、検索結果を保存して後で使用することができます。

XSLT 3.0 のサポート

このリリースの FrameMaker では、SAXON Enterprise Edition プロセッサー経由での XSLT 3.0 がサポートされるようになりました。事前に定義された(またはカスタマイズされた)XSLT を XML ファイルに適用してさまざまな変換シナリオを作成し、JAXP に準拠した各種プロセッサーを使用して、それらの変換シナリオを実行することができます。変換タスクの範囲を定義して、変換タスクの実行対象(特定のファイルのみ、特定のフォルダー内のすべてのファイル、DITA マップ、特定のブックのすべての子トピック)を指定することができます。

Packager の拡張

パッケージマネージャーが拡張され、新しい解析エンジンを使用してパッケージをすばやく作成できるようになりました。文書、ブック、または DITA マップに対して、独立したパッケージを簡単に作成することができます。これらのすべてに、参照ファイル、画像、設定情報を含めることができます。

詳しくは、「パッケージの作成」を参照してください。

ビデオ「Packager の拡張」を参照してください。