DITAおよびDocBook

技術文書にただちに利用できる構造化アプリケーションには、DITAとDocBookの2つがあります。

DITA

DITA(Darwin Information Typing Architecture)は、特に、ソフトウェアヘルプファイルのようなオンラインドキュメンテーションを書くために設計された、ただちに利用できるDTDとルールのセットを提供します。DITAは、技術文書のオーサリング、生成、配布に適したタグ構造を定義します。DITAのタグには、<topic>、<title>、<shortdesc>、<prolog>、<body>、<concept>などの種類があります。以下は、DITAの特徴的な機能の一部です。

DITAはトピック指向です。各トピックは、複数のコンテキストで再利用できるモジュール化された文書の一部にすることができます。

DITAはコンテキストから内容を切り離すので、DITAでは、複数の情報のアーキテクチャが可能です。また、DITAを拡張すると、情報の種類を定義することもできます。

DITAはトピックベースです。DITAの提供する基本的なトピックは3種類ですが、これらは各人の必要性に合わせて特化することができます。

DITAでは、文書セットの中のXMLファイルへのリンクを含むditamapを使用します。各XMLファイルは、トピックまたはトピックの集まりです。

DITAからは、PDFやHTMLを含む様々な文書を出力することができます。ただし、出力形式は、すべて若干の開発作業を必要とします。

DITAは、大きな文書セットに向いています。

DocBook

DocBookもまた、技術論文や技術文書のために設計されたオープンスタンダードです。DocBookは、技術書や技術論文に、そのような文書が意図する構造を持つDTDを提供します。DocBookタグとしては、<article>、<section>、<title>、<articleinfo>、<pubdate>などがあります。

以下は、DocBookの特徴的な機能の一部です。

DocBookは、どちらかというとブックまたはセクション志向です。

DocBookは、本来階層的で、真の単一ソース化のために開発される必要があります。内容は、コンテキストから独立していません。

DocBookには、固定された大きなエレメントおよび属性のセットがあります。

DocBookでは、他の全ファイルを含むXML インクルードファイルを提供しています。

DocBookの出力としては、PDF、HTML、HTMLHelpなどがあります。また、他の出力形式にも多少の開発努力で拡張することができます。

DocBookは設定するのが簡単で、小さいものから中ぐらいまでの文書セットに適しています。


August 22, 2018

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