カラーまたはその明るさを変更したカラー(濃淡)を適用する方法は、現在選択しているアイテムによって異なります。カラーポップアップメニューに表示されるカラーは、FrameMakerのテキストやオブジェクトに適用できます。FrameMakerには16色の標準カラーが設定され、ユーザーが必要に応じて追加することができます。
FrameMakerで適用できる濃淡には次の2種類があります。
•カラーレベルの濃淡は、表示/カラー/定義を使用して定義し、名前を付けた濃淡です。
•オブジェクトレベルの濃淡はオブジェクトに適用する濃淡で、パーセント値で濃淡を指定してオブジェクトの元のカラーを明るくします。
注: TIFFファイルの色づけはできません。
1)カラーまたは濃淡を適用するテキストまたはオブジェクトを選択します。
2)書籍設定機能を使用して、段落、選択中のテキスト、グラフィック、テキスト行および数式にカラーを適用します。この機能には、段落カタログ、文字カタログまたは書式ウィンドウ、ツールポッド上の濃淡ポップアップメニュー、カラーポップアップメニューなどがあります。次の表は、様々なタスクに使用される機能の一覧です。
カラーまたは濃淡の指定対象 |
使用するカウンター |
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テキスト枠 |
ツールポッドで塗りポップアップメニューを使用して、枠内の塗りパターンを「なし」以外に変更します。それから、カラーポップアップメニューまたは濃淡ポップアップメニューを使用してカラーを指定します。 |
表の中のセル |
罫線・塗りダイアログボックスまたは表書式ウィンドウのカラーポップアップメニューを使用します。 |
改訂バー |
改訂バーの属性ダイアログボックスのカラーポップアップメニューを使用します。 |
コンディショナルテキスト |
コンディショナルタグを編集ダイアログボックスのカラーポップアップメニューおよび「新規カラー」ボタンを使用します。 |
すべての描画オブジェクトおよびテキスト |
ツールポッドのカラーポップアップメニュー(Shift+Altキーを押しながらカラーを選択)。 |
1)濃淡を変更するオブジェクトを選択します。
2)ツールポッドの塗りポップアップメニューから、最初の8つの塗りパターンのうち1つを選択します。それぞれの塗りパターンは、次のパーセント値でオブジェクトの現在のカラーに適用されます。
塗りパターン |
濃淡パーセント |
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100% |
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90% |
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70% |
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50% |
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30% |
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10% |
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3% |
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0%(用紙のカラー) |
カラーや濃淡の作成または変更を行うには、モデルのカラーの成分を調整するか、カラーライブラリから定義済みのインクを選択します。これによって、新しいカラーおよび濃淡が、カラーポップアップメニューやカラースクロールリストに表示されます。
また、コンディショナルタグを追加ダイアログボックスおよびコンディショナルタグを編集ダイアログボックスの「新規カラー」ボタンを使用して、コンディショナルタグに固有のカラーを選択することもできます。独自の色により他のタグと容易に区別できます。
ヒント: 16色の標準カラーは、「プリント時」およびオーバープリントの属性以外は変更できません。ただし、標準カラーに異なる名前(ブラック、ブルーなど)を指定して、任意の設定に変更することができます。Crayonライブラリにはこれらのカラーが独自の定義で含まれており、別の名前でカラーを使用したり再定義したりできます。
すべての定義手順では、適切なドキュメントウィンドウまたはブックウィンドウがアクティブであり、さらに表示/カラー/定義を選択しておく必要があります。
1)次のいずれかの操作を行います。
–新しいカラーを定義する場合は、「カラー名」ボックスに新しい名前を入力します。
–既存のカラー(元のカラー)を変更する場合は、「カラー名」ボックスの右のポップアップメニューからその名前を選択します。または、カラー名を入力して必要なカラー定義を表示します。
2)プリント時ポップアップメニューで次のいずれかのオプションを選択して、カラーのプリント方法を指定します。
色かぶり補正
濃淡は、元のカラーと同じ方法で、同じ分版上に表示またはプリントされます。カラーの成分も元のカラーによって決まります。
スポット
スポットカラーを定義します。
プロセス
CMYKインクでプリントするカラーを定義します。
どちらでもない
プリントされないカラーを定義します。
3)カラーモデルを変更するには、モデルポップアップメニューから別のカラーモデルを選択します(濃淡のカラーモデルは、元のカラーによって決まります)。
4)スライダーをドラッグしたり、値を入力したりしてカラーの成分を調整します。濃淡を定義する場合は、元のカラーポップアップメニューのカラーを選択し、パーセント値を設定します。ここで変更した内容をすべて初期設定に戻すには、「現在のカラー」ボックスをクリックします。
注: 定義したカラーや濃淡が画面上では正確に表現されない場合があります。例えば、元のカラーの濃度値が10%未満だと、画面上(または、一部のプリンター)で正確なカラーが表現されない場合があります。
5)色分解をプリントするときに、新しく定義したカラーを他のカラーの上に配置するには、オーバープリントポップアップメニューから「オーバープリント」を選択します。
6)カラーを作成する場合は、「追加」(または「新規カラー」ボックス)をクリックします。現在のカラーを変更する場合は、「変更」をクリックします。
7)必要に応じて追加のカラーを定義または修正し、最後に「OK」をクリックします。
1)カラーライブラリポップアップメニューでライブラリを選択します。
2)定義済みのカラーライブラリのカラーを選択します。カラーの名前がわかっている場合は、名前を入力すると目的のカラーを直接選択することができます。
3)「OK」をクリックします。選択したカラーがカラー定義ダイアログボックスの「インク名」に表示されます。
注: ほとんどの場合、カラーライブラリのカラーには設定済みのカラーモデルおよびカラーの種類があります。このため、カラーを選択すると、カラーモデルまたはカラーの種類が自動的に更新される場合があります。普通は、この設定やライブラリカラーのカラー定義を変更しません。ライブラリカラーのカラー定義を変更すると、カラー成分がカラーライブラリの製造元が定義したものと一致しなくなり、インク名が表示されなくなります。元の定義に戻すには、ライブラリから再びカラーを選択して「変更」をクリックします。
4)色分解をプリントするときに、新しく定義したカラーを他のカラーの上に配置するには、オーバープリントポップアップメニューから「オーバープリント」を選択し、「追加」をクリックします。
5)必要に応じて追加のカラーを定義または修正し、最後に「OK」をクリックします。
ヒント: オペレーティングシステムのカラーピッカーを使用してカラーを定義する場合は、「標準」を選択します。これらのカラーピッカーは、他のアプリケーションで使用する場合と同じように使用できます。
1)カラー名ポップアップメニューでカラーまたは濃淡を選択します(16色の標準カラーは削除できません)。
2)「削除」をクリックします。選択したカラーが使用されている場合は、このカラーを使用しているアイテムを黒に変更するかどうかを確認するメッセージが表示されます。濃淡の元のカラーを削除すると、濃淡は黒のパーセント値になります。
3)他にも削除するカラーがある場合は同じ操作を繰り返し、最後に「OK」をクリックします。
注: カラー定義名ではUnicodeテキストエンコード規格がサポートされています。
1)カラーメニューでカラーを選択します。
2)カラーの濃淡を使用する場合は、濃淡メニューで濃度値を選択します。必要な値がメニューに表示されない場合は、メニューで「その他」を選択し、濃度値を入力してから「設定」をクリックします。
オブジェクトのカラーを指定した後にオブジェクトが表示されなくなった場合は、現在のカラー表示の定義ダイアログボックスで、指定したカラーが「表示しない」スクロールリストに含まれていないことを確認してください。
また、文書中のすべてのオブジェクトに同じカラーを指定することもできます。
注: オブジェクトとその背面にあるオブジェクトの表示方法(オーバープリントまたはノックアウト)は、オーバープリントポップアップメニューで設定します。詳しくは、「ノックアウトとオーバープリントのカラー」を参照してください。
カラー表示では、表示するカラーを指定できます。例えば、黒とスポットカラーを使用する文書を編集している場合、1つの表示では黒とスポットカラーの両方を表示し、別の表示ではスポットカラーだけを表示できます。
両方のカラーの表示と1つのカラーの表示
それぞれの表示では、表示するカラー、カットアウトするカラーおよび表示しないカラーを指定できます。カットアウトにより、異なるカラーのオブジェクトが重ねると白で表示されます。
1)対象のドキュメントウィンドウまたはブックウィンドウをアクティブにします。ブックウィンドウがアクティブである場合は、対象となる文書も選択します。
2)表示/カラー/表示を選択します。
3)表示番号を選択し、各カラー名を適切なスクロールリスト内に移動します。このダイアログボックスに濃淡は表示されません。濃淡は元のカラーと一緒に表示されます。
カラーを移動するには、カラー名を選択してから矢印をクリックするか、カラー名をダブルクリックします。すべてのカラーを移動するには、カラーを1つ選択し、Shiftキーを押しながら矢印をクリックします。変更をすべて初期設定に戻すには、「初期設定」をクリックします。
ヒント: 「表示1」は変更しないで、白以外のすべてのカラーを「標準」スクロールリストに残しておきます。現在は表示されない設定になっているカラーを使用してオブジェクトを描画すると、自動的に「表示1」に切り替わります。
4)設定する各表示について手順3を繰り返し、最後に「設定」をクリックします。現在選択されている表示を使用して文書が画面上に表示されます。