Flash Player 10 以降、Adobe AIR 1.5 以降、Flash CS5 以降(必須)

Flash Professional での Text Layout Framework の使用

Flash Professional CS5 には、fl.text.TLFTexField クラスという新しいクラスが導入されています。Flash Professional の開発者は、このクラスを使用して、ActionScript 全体に Text Layout Framework(TLF)のテキストフィールドを実装できます。TextField クラスを使用してテキストフィールドを作成する場合と同じ方法で、TLFTextField オブジェクトを作成します。次に、textFlow プロパティを使用して、TLF クラスによる詳細な書式設定を割り当てます。

また、Flash Professional でテキストツールを使用してステージ上に TLFTextField インスタンスを作成し、その後、ActionScript で TLF のクラスを使用してテキストフィールドコンテンツのフォーマットやレイアウトを制御することもできます。

TLFTextField のスクロール

TLFTextField コンポーネントでは、横書きテキスト(左から右、右から左方向)をサポートしています。また、縦書きテキスト(上または下方向)もサポートしています。また、TLFTextField コンポーネントにはパディング(テキストの周囲の余白)も含まれます。したがって、fl.text.TLFTextField クラスのスクロールプロパティは、様々なテキストフローとパディング領域を考慮して調整されます。つまり、次のようになります。

右から左、上から下(例:ヘブライ語)
垂直スクロールプロパティ(scrollV)の動作は、TextField インスタンスと同じですが、水平スクロールプロパティ(scrollH)は逆方向にスクロールします。例えば、scrollH = 0 を設定して、右端のテキストにスクロールします(左端のテキストではなく)。また、scrollH = maxScrollH は左端のテキストが表示されている状態のスクロールを意味します。行の方向が左から右のテキストとは値が逆になります。

上から下、右から左(例:縦書き)
行は垂直なので、scrollV は行を垂直方向にスクロールします。垂直スクロールプロパティ(scrollVmaxScrollV)は両方ともパディングを考慮します。テキストフローは右から左なので、scrollV 値を 1 にすると、最初のテキスト行が表示されます。scrollV 値を 0 にすると、1 行目より上のパティングの上端にスクロールします。パディングを含める場合、maxScrollV には最後のテキスト行に 1 を加算した値を設定できます。TLFTextField に下端のパディングが含まれる場合は、scrollV = maxScrollV - 1(合計から 1 を減算)を設定して最後のテキスト行にスクロールします。scrollV = maxScrollV を設定して、最後のテキスト行を越えてパディングを含めます。scrollH プロパティは、行内のテキストをスクロールします。scrollH = 0 を設定して、テキストの上端を表示します。scrollH = maxScrollH を設定して、テキストの下端を表示します。scrollH プロパティは、ピクセル単位でスクロールします。scrollH プロパティに名前の H が含まれていると、このプロパティは水平方向ではなく、垂直方向にテキストを整列します。

下から上、右から左
行は垂直なので、scrollV は行を水平方向にスクロールします。垂直スクロールプロパティ(scrollVmaxScrollV)は両方ともパディングを考慮します。テキストフローは右から左なので、scrollV 値を 1 にすると、最初のテキスト行が表示されます。scrollV 値を 0 にすると、右側のパディング(1 行目の右側)にスクロールします。パディングを含める場合、maxScrollV には最後のテキスト行に 1 を加算した値を設定できます。TLFTextField に左側のパディングが含まれている場合は、scrollV = maxScrollV - 1(合計から 1 を減算)を設定して最後のテキスト行にスクロールします。scrollV = maxScrollV を設定して、最後のテキスト行を越えてパディングを含めます。scrollH プロパティは、行内のテキストをスクロールします。scrollH = 0 を設定して、テキストの下端を表示します。scrollH = maxScrollH を設定して、テキストの上端を表示します。scrollH プロパティは、ピクセル単位でスクロールします。scrollH プロパティに名前の H が含まれていると、このプロパティは水平方向ではなく、垂直方向にテキストを整列します。

TextField インスタンスとは異なり、TLFTextField インスタンスでは次のことが可能です。

  • パディング。

  • scrollV = 0

  • maxScrollV プロパティを最後のテキスト行より大きく設定する。