大文字と小文字の変換

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言語によって、大文字形式(大文字体)と小文字形式(小文字体)の間の変換ルールも異なります。

例えば、ラテン系のアルファベットを使用するほとんどの言語では、大文字「I」の小文字は「i」です。ただし、トルコ語、アゼリー語など一部の言語では、これに加えて点のない文字「ı」もあります。このような言語の場合、結果として、点のない小文字「ı」は大文字「I」に変換されます。小文字「i」は、点を持つ大文字「İ」に変換されます。

StringTools クラスには、言語固有のルールを使用してこのような変換を実行するメソッドが用意されています。

StringToolsクラスの使用

StringTools クラスには、toLowerCase() および toUpperCase()という、大文字と小文字の変換を実行する 2 つのメソッドが用意されています。StringTools オブジェクトを作成するには、ロケール ID を使用してコンストラクターを呼び出します。StringTools クラスは、オペレーティングシステムから、そのロケール(または代替ロケール)の大文字と小文字の変換ルール)を取得します。大文字と小文字の変換アルゴリズムをさらにカスタマイズすることはできません。

次の例では、toUpperCase() メソッドおよび toLowerCase() メソッドを使用して、文字「ß」(鋭い S)を含むドイツ語の語句を変換します。

var phrase:String = "Schloß Neuschwanstein"; 
var converter:StringTools = new StringTools("de-DE"); 
 
var upperPhrase:String = converter.toUpperCase(phrase); 
trace(upperPhrase); // SCHLOSS NEUSCHWANSTEIN 
 
var lowerPhrase:String = converter.toLowerCase(upperPhrase); 
trace(lowerPhrase);    // schloss neuschwanstein

toUpperCase() メソッドは、小文字「ß」を大文字「SS」に変換します。この変換は一方向にのみ行われます。文字「SS」が小文字に戻されるときは、結果は「ß」ではなく「ss」になります。