配列の基礎Flash Player 9 以降、Adobe AIR 1.0 以降 多くの場合、プログラミングでは単一のオブジェクトではなく、アイテムのセットで作業する必要があります。例えば、ミュージックプレーヤーアプリケーションで再生を待機する曲のリストがあるとします。このリストのそれぞれの曲に対して、個別の変数を作成したくはないはずです。すべての曲のオブジェクトを単一のバンドルにまとめ、グループとして操作できる方が望ましいでしょう。 配列は、曲のリストなど、一連のアイテムのコンテナとして機能するプログラミング要素です。 最も一般的な場合、配列内のすべてのアイテムは同じクラスのインスタンスとして使用されますが、これは ActionScript の要件ではありません。配列内の個別のアイテムを配列の要素と言います。配列は、変数のファイル用引き出しと見なすことができます。変数は、配列の要素として追加できます。これは、ファイル用引き出しにフォルダーを挿入することに似ています。別の位置に引き出し全体を運ぶことと同じように、配列を 1 つの変数として操作できます。ある 1 つの情報を探してフォルダーを 1 つずつ見ていくように、変数をグループとして操作できます。また、引き出しを開いて単一のフォルダーを選択するように、変数に個別にアクセスすることもできます。 例えば、ユーザーが複数の曲を選択してそれをプレイリストに追加できるミュージックプレーヤーアプリケーションを作成する場合を考えてください。ActionScript コードで、パラメーターとして単一の配列を受け取る addSongsToPlaylist() という名前のメソッドを作成することにします。リストに追加する曲の数にかかわらず(少数または多数の場合、あるいは 1 つだけの場合)、addSongsToPlaylist() メソッドを 1 回だけ呼び出して、Song オブジェクトを含む配列を渡すだけで済みます。そして addSongsToPlaylist() メソッド内で、配列要素(曲)を 1 つずつループし、実際にプレイリストに追加できます。 ActionScript 配列の最も一般的なタイプに、インデックス配列があります。インデックス配列では、各アイテムが番号付きスロットに格納されます(インデックスと呼ばれます)。アイテムにはアドレスなどの番号を使用してアクセスします。インデックス配列は、大半のプログラミングニーズを満たします。 Array クラスは、インデックス配列を表すために使用される一般的なクラスです。 多くの場合、インデックス配列は同じ型の複数のアイテム(同じクラスのインスタンスであるオブジェクト)を格納するために使用されます。Array クラスには、このクラスが含むアイテムの型を制限する手段がありません。Vector クラスは、インデックス配列の 1 つの型であり、単一の配列内のアイテムはすべて同じ型です。また、Array インスタンスではなく Vector インスタンスを使用すると、パフォーマンスが改善されるだけでなく、その他の点でもメリットがあります。Vector クラスは、Flash Player 10 および Adobe AIR 1.5 以降で使用できます。 インデックス配列の特別な使用方法として多次元配列があります。多次元配列は、要素がインデックス配列(つまり、他の要素を含む)になっているインデックス配列です。 もう 1 つのタイプの配列に結合配列があります。この配列では、個別の要素を識別するために数値インデックスの代わりにストリングのキーを使用します。最後に、ActionScript 3.0 にはディクショナリを表す Dictionary クラスも含まれています。ディクショナリはオブジェクトの任意の型をキーとして使用して要素を区別できる配列です。 重要な概念と用語次の参照リストに、配列およびベクター処理ルーチンのプログラミングで使用される重要な用語を示します。
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