キューポイントを使用するとビデオを操作できます。例えば、FLV ファイルの再生を制御したり、特定の時刻にビデオにテキストを表示したりできます。 FLV ファイルに使用する Timed Text XML ファイルがない場合は、イベントキューポイントを FLV ファイルに埋め込み、これらのキューポイントをテキストと関連付けることができます。このセクションでは、FLVPlaybackCaptioning コンポーネントのキューポイントの標準に関する情報を提供し、これらのキューポイントをキャプションニング用のテキストと関連付ける方法について説明します。ビデオの読み込みウィザードを使用してイベントキューポイントを埋め込む方法について詳しくは、『Flash ユーザーガイド』の第 16 章「ビデオの使用」を参照してください。
FLVPlaybackCaptioning キューポイントの標準について
FLV ファイルのメタデータ内では、キューポイントは
name
、
time
、
type
および
parameters
の各プロパティを持つオブジェクトとして表されます。FLVPlaybackCaptioning ActionScript キューポイントには次の属性があります。
-
name
-
name
プロパティは、キューポイントに割り当てられた名前を含むストリングです。
name
プロパティの先頭は接頭辞 fl.video.caption.2.0. である必要があり、この接頭辞の後にストリングが続きます。ストリングは、それぞれの名前を一意にするために毎回増分される一連の正の整数です。 接頭辞には、FLVPlayback バージョン番号にも一致するバージョン番号が含まれます。 Adobe Flash CS4 以降では、バージョン番号を
2.0
に設定する必要があります。
-
time
-
time
プロパティはキャプションを表示する時刻です。
-
type
-
type
プロパティは、値が
"event"
のストリングです。
-
parameters
-
parameters
プロパティは、次の名前と値のペアをサポートする配列です。
-
text:String
-
キャプションの HTML 形式のテキスト。 このテキストは
TextField.htmlText
プロパティに直接渡されます。FLVPlaybackCaptioning コンポーネントは、オプションの
text:
n プロパティをサポートしており、このプロパティは、複数の言語トラックの使用をサポートしています。詳しくは、
埋め込まれたキューポイントを使用した複数の言語トラックのサポート
を参照してください。
-
endTime:Number
-
キャプションを消去する時刻。 このプロパティ
を指定しないと、
FLVPlaybackCaptioning コンポーネントは、これを数値ではないもの(NaN)とみなし、FLV ファイルが終了するまで(FLVPlayback インスタンスが
VideoEvent.COMPLETE
イベントを送出するまで)キャプションが表示されます。
endTime:Number
プロパティは秒単位で指定します。
-
backgroundColor:uint
-
このパラメーターは
TextField.backgroundColor
を設定します。このプロパティは省略可能です。
-
backgroundColorAlpha:Boolean
-
backgroundColor のアルファが 0% の場合、このパラメーターは
TextField.background
=
!backgroundColor
を設定します。このプロパティは省略可能です。
-
wrapOption:Boolean
-
このパラメーターは TextField.wordWrap を設定します。このプロパティは省略可能です。
埋め込まれたイベントキューポイントのキャプションについて
FLV ファイルのキャプションが含まれる Timed Text XML ファイルがない場合は、キャプションが含まれる XML ファイルと、埋め込まれたイベントキューポイントを関連付けることによってキャプションを作成します。XML のサンプルでは、次の手順を実行して、埋め込まれたイベントキューポイントをビデオで作成すると仮定します。
-
FLVPlaybackCaptioning の標準に従ってイベントキューポイントを追加し、ビデオをエンコードします。
-
Flash で、FLVPlayback コンポーネントと FLVPlaybackCaptioning コンポーネントをステージにドラッグします。
-
FLVPlayback および FLVPlaybackCaptioning コンポーネントのソースプロパティ(FLV ファイルの場所と XML ファイルの場所)を設定します。
-
パブリッシュします。
次のサンプルでは、XML をエンコーダーに読み込みます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="no" ?>
<FLVCoreCuePoints>
<CuePoint>
<Time>9136</Time>
<Type>event</Type>
<Name>fl.video.caption.2.0.index1</Name>
<Parameters>
<Parameter>
<Name>text</Name>
<Value><![CDATA[Captioning text for the first cue point]]></Value>
</Parameter>
</Parameters>
</CuePoint>
<CuePoint>
<Time>19327</Time>
<Type>event</Type>
<Name>fl.video.caption.2.0.index2</Name>
<Parameters>
<Parameter>
<Name>text</Name>
<Value><![CDATA[Captioning text for the second cue point]]></Value>
</Parameter>
</Parameters>
</CuePoint>
<CuePoint>
<Time>24247</Time>
<Type>event</Type>
<Name>fl.video.caption.2.0.index3</Name>
<Parameters>
<Parameter>
<Name>text</Name>
<Value><![CDATA[Captioning text for the third cue point]]></Value>
</Parameter>
</Parameters>
</CuePoint>
<CuePoint>
<Time>36546</Time>
<Type>event</Type>
<Name>fl.video.caption.2.0.index4</Name>
<Parameters>
<Parameter>
<Name>text</Name>
<Value><![CDATA[Captioning text for the fourth cue point]]></Value>
</Parameter>
</Parameters>
</CuePoint>
</FLVCoreCuePoints>
FLVPlaybackCaptioning コンポーネントは、埋め込まれたキューポイントを使用して複数の言語トラックもサポートしています。 詳しくは、
埋め込まれたキューポイントを使用した複数の言語トラックのサポート
を参照してください。
埋め込まれたキューポイントを使用した複数の言語トラックのサポート
Timed Text XML ファイルが FLVPlaybackCaptioning のキューポイントの標準に従っている限り、FLVPlaybackCaptioning の
track
プロパティは、埋め込まれたキューポイントを使用して複数の言語トラックをサポートします。詳しくは、
FLVPlaybackCaptioning キューポイントの標準について
を参照してください。ただし、FLVPlaybackCaptioning コンポーネントは個別の XML ファイルでは複数の言語トラックをサポートしません。
track
プロパティを使用するには、このプロパティを 0 以外の値に設定します。例えば、track プロパティを 1(
track == 1
)に設定すると、FLVPlaybackCaptioning コンポーネントはキューポイントパラメーターを検索します。一致が見つからない場合は、キューポイントパラメーターのテキストプロパティが使用されます。 詳しくは、『
ActionScript 3.0 Reference for the Adobe Flash Platform
』の
track
プロパティを参照してください。
|
|
|