デスクトップ AIR アプリケーションを開発するためのワークフロー

AIR アプリケーションを開発するための基本的なワークフローは、従来のほとんどの開発モデルと同じで、コードの記述、コンパイル、テストを行い、サイクルの終了時にはインストーラーファイルへのパッケージ化を行います。

アプリケーションコードの記述には Flash、Flex および ActionScript を使用し、コンパイルには Flash Professional、Flash Builder または mxmlc および compc コマンドラインコンパイラーを使用できます。また、HTML と JavaScript を使用してアプリケーションコードを記述し、コンパイル手順をスキップすることもできます。

デスクトップ AIR アプリケーションは ADL ツールを使用してテストできます。ADL ツールでは、アプリケーションのパッケージ化およびインストールを行わずに、アプリケーションを実行できます。Flash Professional、Flash Builder、Dreamweaver 、Aptana IDE はすべて、Flash デバッガーと統合されています。また、コマンドラインから ADL を使用する場合、デバッガーツールの FDB を手動で起動することもできます。ADL 自体は、エラーの表示とステートメント出力のトレースに使用します。

すべての AIR アプリケーションはインストールファイルにパッケージ化する必要があります。以下の場合を除き、クロスプラットフォームの AIR ファイル形式をお勧めします。

  • NativeProcess クラスなど、プラットフォームに依存する API にアクセスする必要がある場合。

  • アプリケーションでネイティブ拡張を使用している場合。

このような場合は、AIR アプリケーションをプラットフォーム固有のネイティブインストーラーファイルとしてパッケージ化できます。

SWF ベースのアプリケーション

  1. MXML または ActionScript コードを記述します。

  2. アイコンビットマップファイルなど、必要なアセットを作成します。

  3. アプリケーション記述子を作成します。

  4. ActionScript コードをコンパイルします。

  5. アプリケーションをテストします。

  6. air ターゲットを使用して、AIR ファイルとしてパッケージ化し、署名します。

HTML ベースのアプリケーション

  1. HTML および JavaScript コードを記述します。

  2. アイコンビットマップファイルなど、必要なアセットを作成します。

  3. アプリケーション記述子を作成します。

  4. アプリケーションをテストします。

  5. air ターゲットを使用して、AIR ファイルとしてパッケージ化し、署名します。

AIR アプリケーション用ネイティブインストーラーの作成

  1. コードを記述します(ActionScript または HTML および JavaScript)。

  2. アイコンビットマップファイルなど、必要なアセットを作成します。

  3. extendedDesktop プロファイルを指定して、アプリケーション記述子を作成します。

  4. ActionScript コードの場合はコンパイルします。

  5. アプリケーションをテストします。

  6. native ターゲットを使用して、各ターゲットプラットフォームでアプリケーションをパッケージ化します。

注意: ターゲットプラットフォーム用のネイティブインストーラーは、そのプラットフォーム上で作成する必要があります。例えば、Mac 上で Windows インストーラーを作成することはできません。VMWare のような仮想マシンを使用すると、同一のコンピューターハードウェア上で複数のプラットフォームを実行することができます。

キャプティブランタイムバンドルによる AIR アプリケーションの作成

  1. コードを記述します(ActionScript または HTML および JavaScript)。

  2. アイコンビットマップファイルなど、必要なアセットを作成します。

  3. extendedDesktop プロファイルを指定して、アプリケーション記述子を作成します。

  4. ActionScript コードの場合はコンパイルします。

  5. アプリケーションをテストします。

  6. bundle ターゲットを使用して、各ターゲットプラットフォームでアプリケーションをパッケージ化します。

  7. バンドルファイルを使用してインストールプログラムを作成します(AIR SDK では、このようなインストーラーを作成するためのツールは提供されていませんが、多くのサードパーティのツールキットを使用できます)。

注意: ターゲットプラットフォーム用のバンドルは、そのプラットフォーム上で作成する必要があります。例えば、Mac 上で Windows バンドルを作成することはできません。VMWare のような仮想マシンを使用すると、同一のコンピューターハードウェア上で複数のプラットフォームを実行することができます。