フォームデザインのレイアウト

固定レイアウト

最も標準的な種類のフォームには 固定レイアウト が使用されています。つまり、レイアウトがあらかじめ決まっていて、入力するデータ量に関わらずページ数も固定されています。例えば、コース登録フォームなどが該当し、エンドユーザーはフォームを印刷して手入力することも、Acrobat または Adobe Reader を使用して入力することもできます。入力されたフォームは、元のレイアウトとページ数を保ちます。入力されなかったフィールドは空白のまま残ります。逆に、フォームに記入しきれない量のデータがある場合でも、収まるようにフォームを拡張することはできません。例えば、ユーザーが選択するコースを記入する 5 行のコース登録フォームでは、記入するデータが 10 行分あっても、入力できるのは 5 行だけです。同様に、エンドユーザーが 2 コースしか選択しなかった場合でも、2 行は入力済みで 3 行は空白の、合計 5 行が表示されます。

このフォームは、エンドユーザーが通常 Acrobat または Adobe Reader を使用してフォームに記入するインタラクティブなフォームにも、サーバープロセスによりデータソースのデータがマージされる非インタラクティブなフォームにもできます。同様に、Forms は通常、固定レイアウトの非インタラクティブフォームをレンダリングして、データソースの情報を表示します。

編集可能なレイアウト

固定レイアウトを持つフォームのほかに、フォームのレンダリング時にフォームのセクションがマージされるデータ量に応じて伸縮するよう定義することもできます。これを行うには、コンテンツをフローするように設定されているサブフォームに様々なセクション(サブフォームのグループ)を含めます。実行時には、そのデータ量を表示するのに必要なサブフォームだけが起動されます。

この種類のフォームはページ数が変動する 編集可能なレイアウト を持ちます。サブフォームは、レンダリング時にフォームにマージされるデータの量に応じて調整され、ユーザーがデータを追加する必要がある場合は拡張されます。例えば、エンドユーザーが選択項目の記入に必要な行数をフォームに追加したり、行をフォームから削除したり、記入後フォームデータを電子的に返送できるようにすることもできます。エンドユーザーが追加した行数によっては、フォームが複数ページにまたがる場合もあります。

編集可能なレイアウトを含むインタラクティブフォームは、クライアントサイドフォームとも呼ばれます。この種類のインタラクティブフォームは、Acrobat および Adobe Reader 7.0 以降でサポートされています。

Forms 用の、編集可能なレイアウトを含むフォームを作成することもできます。この場合、Forms でデータがフォームデザインにマージされます。これらの電話料金の請求書やクレジットカードの明細書などのフォームは、通常非インタラクティブであり、データソースからの情報をユーザーに提示する目的でデザインされます。ユーザーはフォームを印刷したり、電子的に保存したりします。このようなフォームは、フォームデザインとデータのマージがサーバーで行われるので、サーバーサイドフォームと呼ばれることがあります。