コンテンツのフローが設定されているサブフォームを含んだフォームでは、ページ数は一定ではありません。フォームのレンダリング時にはオブジェクトがコンテンツ領域の内側に配置されます。コンテンツ領域がオブジェクトのデータでいっぱいになると、自動的に改ページが挿入されます。デフォルトでは、すべてのページはデフォルトマスターページの形式を継承します。
複数のマスターページが利用できる場合には、それぞれのマスターページがページの形式設定に影響する可能性があります。この場合、マスターページのレイアウトは、関連付けられたサブフォームがレンダリングされるときに適用されます。言い換えると、サブフォームをフォームのページ 2 でレンダリングすると、そのサブフォームに割り当てられたマスターページの形式がページ 2 に適用されます。
ページ数が一定でないフォームにマスターページを適用する方法としては 2 つの方法があります。フォームのタイプの特性によって、これらの方法のいずれを使用するかが決まります。
第 1 の方法では、特定のマスターページがフォーム内で使用される回数を、ページオカレンスの「最小値」と「最大値」を設定することで制限できます。例えば、最初のマスターページについては、常に 1 回だけ発生するようページオカレンスの「最小値」と「最大値」を設定する必要があります。マスターページについては、「最小値」のデフォルトは 0、「最大値」のデフォルトは -1 です。2 番目のマスターページについては、レイアウトが 1 つのページ上に無限回レンダリングされる可能性があります。
第 2 の方法では、ページセット内でのマスターページの配置を指定できます(最初の印刷ページ、最後の印刷ページ、間にある印刷ページなど)。例えば、給与明細書の場合、最初のページに会社および従業員固有の情報があります。後続のページには、会社や従業員の情報はほとんど無く、タイムカード情報が大半を占めます。マスターページを 2 つ定義する場合、最初のマスターページには、まずコンテンツ領域の外側に会社のロゴと連絡先情報を入れます。次に、従業員固有の情報を受け取る小さなコンテンツ領域が続きます。2 番目のマスターページには、ページ全体を含むことができるような、より大きなコンテンツ領域を入れ、ここにタイムカード情報を含めるようにします。
デフォルトでは、すべてのフォームデザインの作成時に、マスターページの適用方法をオカレンス値の「最小値」と「最大値」で指定するオプションが設定されます。異なるオプションを使用した場合でもページのレンダリング結果は同じになります。ただし、両面印刷を目的としたフォームの場合は、配置で指定するオプションを使用してください。
フォームデザインでマスターページの配置を定義してから、ページオカレンス値の設定に切り替える場合は、フォームが正しく動作するまでフォームに変更を加える必要があります。また、マスターページの配置による指定方法が推奨されるのは、Acrobat 8(スタティック)PDF フォームとして保存されるフォームの場合と、印刷(PCL や Postscript)を目的としたフォームデザインの場合のみです。