Asset Composer 構築ブロックの基本

Asset Composer(ACM)構築ブロックは、Adobe® LiveCycle® Enterprise Suite 4(ES4)で利用できる Correspondence Management Solution の一機能です。Asset Composer 構築ブロックは、テキスト、イメージ、リスト、条件およびレターテンプレートなどのアセット作成やドキュメントのレンダリングなど、顧客対応文書管理(通信管理)の主要な機能を提供します。Asset Composer 構築ブロックは、Spring Bean(OSGi サービス)として提供されるサーバー側コンポーネントと、プレゼンテーション/ドメインモデルおよびリソースバンドルとして提供されるユーザーインターフェイス(Flex)コンポーネントで構成されています。サーバー側 bean は、Flex Remoting を通じて公開されます。

構築ブロックの構造

Asset Composer 構築ブロックは、任意のインストールディレクトリに解凍できる CRX パッケージとして提供されます。すべての CRX パッケージは、次のカテゴリのいずれかに分類されます。

  • Platform パッケージ:Adobe Enterprise Platform 全体をサポートするパッケージです。

  • Building Block パッケージ:パートナーがカスタムソリューションを構築する際に利用できる様々な構築ブロックをサポートするパッケージです。

  • Solution Template パッケージ:ターゲットソリューションのデモンストレーションコンポーネントのためのパッケージです。このパッケージは、LiveCycle 上に既にデプロイされている構築ブロックを必要とします。

  • Solution パッケージ:ソリューションテンプレートと一連の構築ブロックをすべて 1 つの CRX パッケージにまとめたものです。

Asset Composer 構築ブロックには、次の 2 つのパッケージが含まれています。

  • bb-assetcomposer-pkg-<version_number>.zip:Asset Composer 構築ブロックのデプロイと実行に使用されるアセット

  • bb-assetcomposer-sdk-pkg-<version_number>.zip:Asset Composer 構築ブロック用の ActionScript および Java Developer SDK

LiveCycle の各ソリューションテンプレートには、1 つの CRX パッケージが用意されています。このパッケージには、ソリューションのデモンストレーションや、サンプルソリューションを実行するその他のアセットのデモンストレーションに使用される Sling Web アプリケーションが含まれています。使用できるアプリケーションは、AIR アプリケーション、Forms、および LiveCycle アセット(カスタム DSC、サンプルプロセスなど)です。Correspondence Management Solution テンプレートのパッケージは template-correspondencemanagement-pkg.zip です。

API とコンポーネント

次の API およびコンポーネントが、Asset Composer 構築ブロックと共に提供されます。

SWC パス

説明

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/xfalib.swc

ユーティリティライブラリは、ActionScript での XFA 解析および処理に関する API を提供します。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-flex-utilities.swc

このユーティリティ SWC には、多様な ACM SWC に使用されるユーティリティクラスのセットが含まれます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-services-impl.swc

ACM 構築ブロックのインフラストラクチャサービス。この SWC には、チャンネルとリモートオブジェクトの作成をカプセル化するバックエンドサーバー API を呼び出すためのクライアント API を提供するクラスが含まれます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-services-mock.swc

ACM 構築ブロックのすべてのインフラストラクチャサービスに関するモック表現を含む SWC ライブラリ。この SWC を使用すると、実際にバックエンドでサーバーを実行することなく Flex ビューを開発することができます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-authoring-rb.swc

Asset Composer 構築ブロックのオーサリングパートのリソースバンドル SWC。この SWC ファイルには、サポートされるすべてのロケールのバンドルが含まれます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-authoring-domain-impl.swc

Asset Composer 構築ブロックのオーサリングパートのドメインライブラリ。ビジネスのデータと振る舞いをカプセル化する様々なドメインクラスが含まれており、これを活用して少ない労力で Flex ビューを作成できます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-authoring-presentation.swc

ACM 構築ブロックのオーサリングパートのプレゼンテーション SWC。この SWC には、ACM 構築ブロックの多様なエディターを網羅するホストコンポーネントと Flex ビューが含まれます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-authoring-styles.swc

Asset Manager 構築ブロックをオーサリングするためのスタイルおよびスキン SWC。この SWC ファイルには、adobe-acm-authoring-presentation.swc で使用できるホストコンポーネントのためのスキン、スタイルシート、様々なアセット(アニメーション、アイコン、スキンなど)が含まれます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-ccr-rb.swc

Asset Composer 構築ブロックの通信を作成パートのリソースバンドル SWC。この SWC ファイルには、サポートされるすべてのロケールのバンドルが含まれます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-ccr-domain-impl.swc

Asset Composer 構築ブロックの通信を作成パートのドメインライブラリ SWC。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-ccr-presentation.swc

ACM 構築ブロックの通信を作成パートのプレゼンテーション SWC。この SWC には、ACM 構築ブロックの CCR ユーザーインターフェイスを網羅するホストコンポーネントと Flex ビューが含まれます。

[SDK]/riaservices/assetcomposer/10.0.0.0/flex/adobe-acm-ccr-styles.swc

ACM 構築ブロックの通信を作成パートのスタイルおよびスキン SWC。この SWC ファイルには、adobe-acm-ccr-presentation.swc で使用できるホストコンポーネントのためのスキン、スタイルシート、様々なアセット(アニメーション、アイコン、スキンなど)が含まれます。

構築ブロックの設定

Asset Composer 構築ブロックは、ソリューション固有の設定で変更できます。これらの設定ファイルは、LiveCycle Content Repository から読み込まれます。設定ファイルは、/etc/aep/config/assetcomposer/<Solution App root> フォルダーにあります。次に例を示します。
  • /etc/aep/config/correspondencemanagement/ACLConfig.xml:様々なアセットフォルダーに適用される ACL を定義/設定する設定ファイル。

  • このファイルは ac Extensions フォルダーにあります。/etc/aep/config/assetcomposer/apps/cm/acmExtensions/acmExtensionsConfig.xml:アセットおよび通信のための様々なアクションボタンを定義/設定する設定ファイル。

プロパティ

Asset Composer 構築ブロックは、次の設定プロパティを公開します。

プロパティ

説明

デフォルト

指定できる値

インデント

モジュールのインデント

12.7 mm

任意の数値

最小幅の数字

ローマ数字以外の番号付きリストに適用する、箇条書き/番号フィールドの最小幅

8.0 mm

任意の数値

最小幅のローマ数字

ローマ数字以外の番号付きリストに適用する、箇条書き/番号フィールドの最小幅

12.7 mm

任意の数値

CCR PDF ハイライトを有効化

通信を作成の UI で PDF 上のハイライト表示を有効にします

true

true / false

対象のハイライトの種類

通信を作成アプリケーションでの対象のハイライトの種類

border

境界線/塗りつぶし/なし

対象のハイライトの色

通信を作成アプリケーションでの対象のハイライトの色

90;155;245

任意の RGB カラー(R、G、B の形式)

コンテンツのハイライトの種類

通信を作成アプリケーションでのコンテンツのハイライトの種類

塗りつぶし

境界線/塗りつぶし/なし

対象のハイライトの色

通信を作成アプリケーションでのコンテンツのハイライトの色

210;225;245

任意の RGB カラー(R、G、B の形式)

フィールドのハイライトの種類

通信を作成アプリケーションでのフィールドのハイライトの種類

fill

境界線/塗りつぶし/なし

フィールドのハイライトの色

通信を作成アプリケーションでのフィールドのハイライトの色

210;225;245

任意の RGB カラー(R、G、B の形式)

PDF フォームのキャッシュの有効化

PDF フォームのキャッシュの有効化

false

true / false

PDF フォームのデバッグの有効化

PDF フォームのデバッグの有効化

false

true / false

PDF フォームの Acrobat のバージョン

PDF フォームの Acrobat のバージョン

自動

--

非インタラクティブ PDF のキャッシュの有効化

非インタラクティブ PDF のキャッシュの有効化

false

true / false

非インタラクティブ PDF のデバッグの有効化

非インタラクティブ PDF のデバッグの有効化

false

true / false

非インタラクティブ PDFの Acrobat のバージョン

非インタラクティブ PDFの Acrobat のバージョン

自動

--

アプリケーションのタイムアウト

アプリケーションのタイムアウト(秒数)

1200

任意の数値

PDF ドキュメントのパラメーター名

後処理での PDF ドキュメントのパラメーター名

inPDFDoc

任意の文字列変数名

XML ドキュメントのパラメーター名

後処理での XML ドキュメント(データ)のパラメーター名

inXMLDoc

任意の文字列変数名

XDP ドキュメントのパラメーター名

後処理に送信された XDP ドキュメントのパラメーター名

inXDPDoc

任意の文字列変数名

リダイレクト URL パラメーター名

後処理から送信されたリダイレクト URL パラメーター名。この値は任意の文字列変数名を設定できます

redirectURL

任意の文字列変数名

PDF 送信の種類

PDF 送信の種類(通信を作成アプリケーションからの送信時に生成される PDF の種類)

nonInteractive

インタラクティブ/非インタラクティブ

データディクショナリインスタンスの最適化

サーバーとクライアントの間で最適化されたデータディクショナリインスタンスを有効化します

true

true / false

「プッシュ」の有効化

「Asset Composer 構築ブロック」でプッシュ機能を制御します

true

true / false

不整合の自動修正

有効化すると、「レターの割り当て」で自動的に不整合を処理します

true

--

設定済みのデータ形式を使用

「設定済みデータ編集形式とデータ表示形式」を使用するか制御します

true

true / false

日付の表示形式

データのロケール固有表示を指定します

--

--

日付の編集形式

データの編集形式これは、データを文字列として書き込む、または文字列から解析する場合に使用されます

--

--

「発行」でレターインスタンスを管理

レターの管理機能の有効化/無効化(パブリッシュサーバーのみに適用)

false

true / false

「監査」の有効化

監査機能の有効化/無効化false の場合、すべての操作の監査ログは無効化されます

true

true / false

「監査の読み取り」の有効化

アセット読み取りの監査機能の有効化/無効化

false

true / false

「監査の作成」を有効化

アセット作成の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「監査の更新」の有効化

アセット更新の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「監査の復帰」の有効化

アセット復帰の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「監査の発行」の有効化

アセット発行の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「SaveAsDraft 監査」の有効化

レタードラフト保存の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「監査の送信」の有効化

レター送信の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「監査を電子メール送信」の有効化

レターを電子メール送信の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「監査の印刷」の有効化

レター印刷の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

「監査のカスタム配信」の有効化

レターのカスタム配信の監査機能の有効化/無効化

true

true / false

添付ドキュメントパラメーター名

後処理に送信された添付ドキュメントのパラメーター名

inAttachmentDocs

任意の文字列変数名

CM ユーザールート

全 CM ユーザーアセットを含むフォルダの URL

--

有効なフォルダーの位置

レターインスタンスのアクセスグループ

レターインスタンスの権限を管理するために使用できるグループ

--

--

レターのキャッシュサイズ

キャッシュに保存するレターの最大数を保存します。

この値を変更すると、メモリーのキャッシュがクリアされます。

100

数値

レターキャッシュの有効化

レターキャッシュを有効化または無効化します。

この値を変更すると、メモリーのキャッシュがクリアされます。

true

true / false

データ要素の順序

通信を作成インターフェイスでデータ要素の順序を、レターでの順序に従って保持します。

true

true / false

サポートを再読み込み

サーバー側でレンダリングされたサポートを有効化または無効化します。

これを無効化するとレターのレンダリングパフォーマンスが向上します。

false

true / false

これらのプロパティを設定するには、ブラウザーで http://<server>:<port>/lc/system/console/configMgr を開きます。

次に、「Asset Composer の設定」を選択します。