構造図での作業

構造を展開または折りたたむ

構造図では、エレメントを展開したり折りたたんだりして、文書の詳細アウトラインを表示したり隠したりできます (構造図でエレメントが展開されたり折りたたまれたりしても、ドキュメントウィンドウ内のテキストは変わりません)。

エレメントには属性が定義されている場合があります。属性は、エレメントに関する補足情報を提供します。 エレメントに付属の属性は、展開したり折りたたんだりできます。

ヒント:  エレメントを折りたたむと、上位レベルの文書構造が表示されます。 また、エレメントが移動しやすくなります。 特に、アイテムや多くのステップがある手順の長いリストは折りたたんで表示する方が効率的です。

エレメントを展開または折りたたむには、エレメントブロックの左側にあるプラス記号 (+) またはマイナス記号 (-) をクリックします。

属性を展開または折りたたむには、エレメントブロックの右側にあるプラス記号 (+) またはマイナス記号 (-) をクリックします。

すべての子エレメントまたは子属性を展開または折りたたむには、Shift キーを押しながらプラス記号またはマイナス記号をクリックします。

ドキュメントウィンドウでエレメント境界を表示する

ドキュメントウィンドウに表示されるエレメント境界は、各エレメントの開始と終了を示します。 作業中、境界が表示されているので、文書の内容がどのようにエレメントに分割されているかがわかります。 また、境界を表示すれば、挿入ポイントを正しく置いたり選択を正しく行ったりする作業が容易になります。

ほとんどのエレメントには開始位置と終了位置に角かっこ([ ])またはエレメントタグを示す 2 つのボックスが表示されます。 エレメントの位置が 1 つのボックスと 1 つのタグのみで表示されるものもあります(「Graphic」、「Footnote」、「Marker」、「Table」および「Equation」)。

エレメントの内側に他のエレメントがある場合は、エレメントの階層を示すために、エレメントの角かっこやタグがネストした状態で表示されます。

各エレメントをかっこで囲むには、表示/エレメント境界を選択します。

各エレメントをテキストラベルで囲むには、表示/エレメント境界 (タグ) を選択します。

ブックウィンドウがアクティブである場合は、表示/エレメント境界を表示または表示/エレメント境界を隠すを選択します。

エレメント境界を隠すには、表示/エレメント境界を隠すまたはエレメント境界 (タグ) を隠すを選択します。

注:  エレメント境界を示す角かっこやタグは、プリントされると共に文書内で一定のスペースを占める文字です。 印刷する前に隠すと、印刷に出力されません。 また、隠すことで、エレメント境界で文書レイアウトが変更されていないことを確認できます。

ドキュメントウィンドウでのエレメントの展開と折りたたみ

ドキュメントウィンドウでエレメント境界をタグとして表示する場合は、次の操作を実行できます。

すべてのエレメントを折りたためます(ドキュメント表示の場合も可能)。

子エレメントを折りたたまなくても親エレメントを折りたたむと子エレメントを隠すことができます。

親エレメントを折りたたんだときに、子エレメントを折りたたむことができます。

あるエレメントを折りたたんだときに、すべてのエレメントを同じレベルに折りたたむことができます。

エレメントタグをクリックしてエレメントを選択できます。

エレメントタグをダブルクリックしてエレメントの折りたたみ状態を切り替えることができます。

折りたたまれたエレメント構造内で、何らかの操作(例えば、検索・置換)により選択が行われたときに、展開されたエレメント構造を表示できます。

エレメントの折りたたみ状態に関し、文書表示と構造図を同期できます。

新規エレメントの属性の表示と非表示を切り替える

構造図では、新規エレメントの属性の表示と非表示を切り替えることができます。 構造図には、フロー内のすべての属性を表示または非表示にできるほか、必須属性や値が指定されている属性のみを表示することもできます。 この設定は、入力された新規のエレメントに適用されます。

1)対象のドキュメントウィンドウまたはブックウィンドウをアクティブにします。 ブックウィンドウがアクティブである場合は、対象となる文書も選択します。

2)表示/属性表示オプションを選択し、使用する表示オプションを選択して「設定」をクリックします。

構造化文書で使用可能なエレメント範囲を変更する

構造化文書にエレメントを追加するときには、現在の位置で有効なエレメントのみを挿入します (エレメントカタログでは、有効なエレメントに太字のチェックマーク、太字のチェックマークとプラス記号、または疑問符が表示されます)。 この方法では、文書の最初から最後まで、それぞれの時点で文書が常に有効であることを確認しながら作業を進めることができます。

より柔軟に作業したい場合は、より多くのエレメントを使用可能にすることができます。 例えば、下書きの文書では、定義済みの構造に厳密に従う必要がありますが、ガイドラインとしてのみ構造に従います。 または、最初から最後まで必ずしもすべての情報を与えない構造に従った文書を計画することができます。

使用可能なエレメントを追加すると、エレメントカタログにその他のエレメントが表示され、キーボードからエレメントを挿入すれば、そのエレメントが使用可能になります。 エレメントカタログでは、追加した有効なエレメントの後にも、含めるエレメントを表示することができます。

1)対象のドキュメントウィンドウまたはブックウィンドウをアクティブにします。 ブックウィンドウがアクティブである場合は、対象となる文書も選択します。

2)エレメント/使用可能なエレメントを設定を選択します。 この他に、エレメントカタログの「オプション」をクリックする方法もあります。

3)「表示するタグ」で次のオプションのいずれかを選択します。

現在の位置で有効なエレメントのみを表示する場合は、「有効なエレメント」を選択します。1 つのドキュメント全体を最初から最後まで編集し、各エレメントを正しい位置および階層に挿入する場合は、このオプションを使用します。

現在の位置で有効なエレメントと、後で有効になるエレメントを表示する場合は、「有効なエレメント(順不同)」を選択します。このオプションは、最初から最後まで順番に作業する必要のない有効な文書を作成する場合に使用します。 このオプションは、必要な情報がすべて揃っていない場合に便利です。

現在のエレメントの任意の位置で使用可能なエレメントを表示する場合は、「親エレメントの任意の場所に許されるエレメント」を選択します。このオプションは、エレメントを挿入する際の自由度を高めたい場合に使用します。 この場合は、無効なエレメントを一旦挿入して、後からエラーを修正することができます。

該当する文書に対して定義されているすべてのエレメントを表示するには、「すべてのエレメント」を選択します。 このオプションは、草稿段階の文書の作成時や、エレメントを自由に挿入して、後からエラーを修正する場合、エレメントを内容に沿って回り込ませる場合、文書内のほかの位置でどのようなエレメントが使用可能かを確認したい場合などに使用します。

指定したエレメントのセットを表示する場合は、「カスタムリスト」を選択します。 このオプションは、一部のエレメントだけを使用する場合、エレメントを一定の順序で表示する場合、または状況に応じて変化するエレメントのリストの代わりに、固定したエレメントのリストを使用する場合に選択します。

4)「カスタムリスト」を選択した場合は、「編集」をクリックして、エレメントのリストの作成または編集を行います。

「表示」リストと「表示しない」リストの間でエレメントタグを移動するには、矢印ボタンを使用するか、エレメントタグをダブルクリックします。 一方のリストにあるエレメントを、もう一方のリストにすべて移動するには、Shift キーを押しながら矢印ボタンをクリックします。 「上へ移動」ボタンや「下へ移動」ボタンをクリックすると、エレメントカタログに表示したい順番にエレメントを並べ替えることができます。 エレメントのリストの作成または編集が終了したら、「設定」をクリックします。

注:  タグのカスタムリストには、挿入ポイントの位置とは関係なく、常に同じエレメントが表示されるので、必要となるすべてのタグを含めておくようにしてください。 有効かどうかを判断する基準になるのは、タグの横に表示されるチェックマークだけです。

5)エレメントカタログ内で含めるエレメントを個別に表示するには、「含めるエレメントごとにリストを作成」を選択します。

このオプションを選択すると、含めるエレメントが他の有効なエレメントの直後にグループ化されます。 このオプションは、含めるエレメントが多数あって、それらを頻繁には使用しないときに使用します。

6)「設定」をクリックします。

構造図ポッド

構造図ポッドには、基本となっている XML 構造が表示されます。構造図にはエレメントを示す長方形のブロックが表示され、各エレメントの関係が示されます。 構造に関するエラーもここで識別できます。 構造図では、エレメントを挿入、選択、展開、折りたたみ、移動、結合、分割できます。 構造化文書で作業する際には、ドキュメントウィンドウと構造図ウィンドウを併用します。これらのウィンドウは、それぞれのエレメントを有効な構造で組み立てる上で役立ちます。

これらのウィンドウは編集可能で、一方のウィンドウで行ったことはもう一方のウィンドウにも反映されます。 2 ページ分を左右に並べて表示すると、文書の内容と構造の両方を把握することができます。 一方のウィンドウをクリックまたは選択すると、もう一方のウィンドウ内の対応する場所にも挿入ポイントまたは選択範囲が表示されます。 また、一方のウィンドウで加えた編集は、もう一方のウィンドウにもすべて反映されます。 変更は構造図で行ったほうが簡単です。構造図では、ブロックをドラッグ&ドロップしてエレメントを再配置したり、ブロックを選択して他の方法で編集したりできます。 非構造化フローをドキュメントウィンドウ内でクリックまたは選択した場合は、構造図には何も表示されません。

表示するには、構造ツール/構造図を選択します。

エレメントカタログ

エレメントカタログには、現在の位置で使用可能なエレメントのリストが表示されると共に、エレメントの追加および編集を行うコマンドが用意されています。 また、現在の位置に関するその他の情報(テキストを入力できるかどうかなど)が表示されます。 エレメントカタログ内の情報は、現在のエレメントの定義の内容ルールからきています。

カタログは、現在の位置で有効なエレメントのみを表示するようにあらかじめ設定されていますが、より多くのエレメントを表示することもできるので柔軟性を高められます。 カタログは、非構造化フロー内でクリックまたは選択した場合、文書にエレメント定義が含まれていない場合、または現在の位置でそれ以上エレメントを必要としていない場合は、空です。

表示するには、ドキュメントウィンドウの右上隅にあるエレメントカタログボタンをクリックします。

エレメントカタログでは、次の記号を使用してエレメントの有効性を確認します。

太いチェックマーク

エレメントが現在の位置で有効であることを示します。 このエレメントを挿入すると、現在のエレメント(親エレメント)は正しくこの位置まで完成することになります。

プラス記号(+)

このエレメントは現在のエレメントに含まれており、現在の位置で有効であることを示します。 プラス記号は常に太字のチェックマークの横に表示されます。 エレメントを含めることができるのは SGML 文書だけなので、この記号は XML 文書では表示されません。

ヒント:  含まれるエレメントは、太字のチェックマークで示されるエレメントと同様に有効ですが、含まれるエレメントだけを別にリストしておくことをお勧めします。 文書に多数の包含があると、他の有効なエレメントを探し出すのが困難になる場合があります。

疑問符(?)

このエレメントは、挿入ポイントまたは選択したエレメントのすぐ後のエレメントと置き換え可能です。 このエレメントは、現在の位置では有効ですが、以降の子エレメントは無効になります。 疑問符の付いたエレメントを挿入すると、現在の(親)エレメントが完成し、その位置までのエラーは修正されます。ただし、この新規エレメント以降のエラーは手動で修正する必要があります。

細いチェックマーク

エレメントは現在のエレメントの後方で有効になります。 これらのエレメントのいずれかを挿入すると、現在の(親)エレメントはこの位置までは適切ですが、完成はしていません。 前の位置に戻って、足りない子エレメントを追加する必要があります。

記号なし

カタログ内のエレメントに記号が表示されていない場合は、現在の位置、または現在のエレメント内の後方位置で無効であることを示します。 このエレメントは、現在のエレメント内の前方位置やこのエレメントの外部では、有効である可能性があります。

エレメントカタログには、現在の位置に関するその他の情報を示すために、次のインジケーターが表示されることもあります。

<TEXT>

この部分にテキストを入力できることを示します。

<UNDEFINED>

現在のエレメントの定義が、文書内に存在しないことを示します。 このエレメントは、異なるエレメントの定義を含む文書からペーストされた可能性があります (すべてのエレメントを表示するようにカタログを設定している場合、このインジケーターは表示されません)。

<INVALID>

現在のエレメントの内容が無効であることを示します (すべてのエレメントを表示するようにカタログを設定している場合、このインジケーターは表示されません)。

エレメントカタログのボタンを使用すると、空白のエレメントを挿入できるほか、エレメントを内容に沿って回り込ませたり、既存のエレメントの種類を変更したりできます。