アクセシビリティコンテンツについて



アクセシビリティの概要

Adobe® Flash® CS4 Professional のオーサリング環境ユーザーインターフェイスで用意されているアクセシビリティ機能を使用すると、アクセシビリティを実装するように設計された ActionScript® の利点を活用して、障害のあるユーザーを含むすべてのユーザーがアクセス可能なコンテンツを作成できます。Flash アクセシビリティアプリケーションを設計する際は、ユーザーがコンテンツをどのように使用するかについて検討して、推奨されている設計および開発の方法に従います。

アクセシビリティコンテンツのチュートリアルについては、Flash チュートリアルの Web ページ (www.adobe.com/go/learn_fl_tutorials_jp) の「Flash アクセシビリティコンテンツの作成」を参照してください。

アクセシビリティリッチメディアコンテンツのサンプルについては、Flash サンプルページ (www.adobe.com/go/learn_fl_samples_jp) を参照してください。サンプルを使用するには、サンプルの zip ファイルをダウンロードして解凍し、"Accessibility¥AccessibleApplications" フォルダに移動します。

サポートされるプラットフォーム、スクリーンリーダーの互換性、関連記事、アクセシビリティのサンプルなど、Flash アクセシビリティコンテンツの作成と表示の最新情報については、Flash
 アクセシビリティ Web ページ (www.adobe.com/go/flash_accessibility_jp/) を参照してください。

国際的なアクセシビリティ標準

多くの国で、W3C (World Wide Web Consortium) によって開発された標準に基づくアクセシビリティ標準が採用されています。W3C が発行している Web Content Accessibility Guidelines には、Web アクセシビリティコンテンツ作成するときにデザイナーが行うべき作業の優先順位が記載されています。Web Accessibility Initiative の詳細については、W3C Web サイト (www.w3.org) を参照してください。

アクセシビリティについて定めた米国の法律は、米国リハビリテーション法に追加された Section 508 として知られています。

Section 508 の詳細については、次の Web サイトを参照してください。

スクリーンリーダー技術について

スクリーンリーダーは、視力に障害のあるユーザーが Web サイト内を移動して Web コンテンツを読み上げるために使用できるソフトウェアアプリケーションです。スクリーンリーダーでアプリケーション内のベクターアートやアニメーションなどテキスト以外のオブジェクトを読めるようにするには、[アクセシビリティ] パネルを使用して、対象オブジェクトに名前と説明を関連付けます。キーボードショートカットを定義すると、ユーザーはスクリーンリーダーを使用してドキュメント内を簡単に移動できるようになります。

グラフィックオブジェクトを公開するために、[アクセシビリティ] パネルまたは ActionScript を使用して説明を入力します。

スクリーンリーダーの動作を制御することはできず、制御できるのはコンテンツだけです。Flash アプリケーションでコンテンツをマークアップするときに、テキストを公開して、スクリーンリーダーのユーザーがコントロールできるようにします。Flash アプリケーション内のどのオブジェクトをスクリーンリーダーに公開するか決定し、それらのオブジェクトを説明し、公開する順序を決めます。特定のテキストが読まれる回数や、コンテンツがどのように読まれるかをスクリーンリーダーに指定することはできません。作成したアプリケーションは、各種スクリーンリーダーを使用して、仕様どおりに機能しているかどうかをテストしてください。

サウンドは、ほとんどのスクリーンリーダーユーザーにとって最も重要な媒体です。ドキュメントの各サウンドが、スクリーンリーダーにより読み上げられるテキストとやり取りする方法について考慮してください。Flash アプリケーションに大きな音が含まれていると、スクリーンリーダーが読み上げる内容をユーザーが正確に聞き取れないことがあります。

プラットフォーム要件

スクリーンリーダー用に設計された Flash コンテンツは、Windows プラットフォームを使用してのみ作成できます。Flash コンテンツを表示するには、Windows 98 以降の OS に Macromedia Flash® Player 6 以降および Internet Explorer がインストールされている必要があります。

Flash と Microsoft Active Accessibility (Windows のみ)

Flash Player は、Microsoft Active Accessibility (MSAA) に合わせて最適化されています。MSAA は、アプリケーションとスクリーンリーダーがやり取りするために記述された標準的な方法です。MSAA は、Windows オペレーティングシステムでのみ利用可能です。Microsoft Accessibility Technology の詳細については、Microsoft アクセシビリティ Web サイト (www.microsoft.com/japan/enable/default.asp) を参照してください。

Flash Player 6 の Windows ActiveX (Internet Explorer プラグイン) バージョンは MSAA をサポートしますが、Windows Netscape および Windows スタンドアローンプレーヤーはサポートしません。

重要: MSAA は、現在、不透明表示モードおよび透明表示モードではサポートされていません (これらのモードは [HTML パブリッシュ設定] パネルのオプションであり、Internet Explorer 4.0 以降の Windows バージョンで Flash ActiveX コントロールを使った場合に利用可能です)。Flash コンテンツをスクリーンリーダーで使用できるようにするには、これらのモードは使用しないでください。

Flash Player は、次のタイプのアクセシビリティオブジェクトに関する情報を MSAA を使用するスクリーンリーダーで利用できるようにします。

ダイナミックテキストまたは静止テキスト
テキストオブジェクトの主要なプロパティは名前です。MSAA 規則に準拠するには、テキスト文字列の内容と同じ名前を使用します。テキストオブジェクトには、関連する説明用文字列が設定されている場合もあります。Flash では、テキスト入力フィールドの真上または左に、そのフィールドのラベルとして静止テキストまたはダイナミックテキストが使用されます。
注意: ラベルであるテキストは、スクリーンリーダーには渡されません。ラベルの付いているオブジェクトの名前として使用されます。作成者が名前を付けたボタンやテキストフィールドには、ラベルは割り当てられません。

テキスト入力フィールド
値、オプションの名前、説明用文字列、およびキーボードショートカット文字列が設定されます。テキスト入力オブジェクトの上または左にあるテキストオブジェクトの文字列を、テキスト入力オブジェクトの名前にすることができます。

ボタン
ボタンオブジェクトには状態 (押されている状態と押されていない状態) があり、プログラムによるデフォルトアクション (少しの間、押されたままの状態) をサポートし、オプションで名前、説明用文字列、およびキーボードショートカット文字列が設定されます。Flash では、ボタンの内側に完全に収まっているテキストがボタンのラベルとして使用されます。
注意: Flash Player ではアクセシビリティ機能のために、 onPress などボタンのイベントハンドラでボタンとして使用されるムービークリップを、ムービークリップではなくボタンと見なします。

コンポーネント
特別なアクセシビリティを実装します。

ムービークリップ
ムービークリップに他のアクセシビリティオブジェクトが含まれていない場合、または [アクセシビリティ] パネルによりムービークリップの名前や説明が設定されている場合、ムービークリップはグラフィックオブジェクトとしてスクリーンリーダーに公開されます。ムービークリップに他のアクセシビリティオブジェクトが含まれている場合、クリップ自体は無視され、ムービークリップに含まれているオブジェクトがスクリーンリーダーに公開されます。
注意: すべての Flash Video オブジェクトは、単なるムービークリップとして扱われます。

Flash Player での基本的なアクセシビリティサポート

デフォルトでは、次に示すオブジェクトがすべての Flash ドキュメントでアクセシビリティオブジェクトとして定義されており、Flash Player からスクリーンリーダーソフトウェアに提供される情報に含まれています。アクセシビリティ機能を使用していないドキュメントに対して、次の一般的なサポートを提供します。

ダイナミックテキストまたは静止テキスト
テキストは名前としてスクリーンリーダープログラムに転送されますが、説明は付きません。

テキスト入力フィールド
テキストはスクリーンリーダーに転送されます。テキスト入力フィールドの近くに配置された静止テキストフィールドなど、入力テキストにラベル付けの関係がある場合を除き、名前は転送されません。説明用文字列やキーボードショートカット文字列は転送されません。

ボタン
ボタンの状態はスクリーンリーダーに転送されます。ラベル付けの関係がある場合を除き、名前は転送されません。説明用文字列やキーボードショートカット文字列は転送されません。

ドキュメント
ドキュメントの状態はスクリーンリーダーに転送されますが、名前や説明は付きません。

聴覚障害のあるユーザー向けのアクセシビリティ

提供するコンテンツ全体の総合的な理解に不可欠なオーディオコンテンツのキャプションを設定します。例えば、スピーチのビデオにはアクセシビリティを考慮したキャプションが必要ですが、ボタンを押すと素早く音が出るようにする必要はありません。

Flash ドキュメントにキャプションを追加するには、以下の方法があります。

  • キャプションとしてテキストを追加する。キャプションがタイムラインでオーディオと同期するように注意します。

  • Hi-Caption Viewer を使用する。これは Hi Software から提供されているコンポーネントで、Hi-Caption SE と連係して Flash で動作します (www.adobe.com/go/accessible_captions_jp を参照)。「Captioning Macromedia Flash Movies with Hi-Caption SE」というタイトルのホワイトペーパーには、Hi-Caption SE と Flash を使用してキャプション付きドキュメントを作成する方法が記載されています (www.adobe.com/go/accessibility_papers_jp を参照)。

視覚障害者のためのアニメーションアクセシビリティ

SWF ファイルの再生中にアクセシビリティオブジェクトのプロパティを変更できます。例えば、アニメーション内のキーフレームで生じた変更を示す必要がある場合などがあります。ただし、フレーム上に新規オブジェクトを作成した場合の扱い方は、スクリーンリーダーのベンダーによって異なります。スクリーンリーダーの違いによって、新規オブジェクトだけが読み上げられる場合もあれば、ドキュメント全体がもう一度読み上げられる場合もあります。

スクリーンリーダーから余分な "雑音" を発してユーザーを混乱させる可能性を減らすには、ドキュメント内のテキスト、ボタン、および入力テキストフィールドをアニメーション化するのは避けることをお勧めします。また、コンテンツをループさせることも避けてください。

テキストの分解などの機能を使用してテキストをアニメーション化した場合、Flash Player はその実際のテキストの内容を識別できません。スクリーンリーダーで、アイコンやジェスチャーアニメーションなどの情報と伝えるグラフィックに正確なアクセシビリティが適用されるのは、ドキュメント内、または Flash アプリケーション全体に対して、これらのオブジェクトの名前と説明を設定する場合のみです。また、補足テキストをドキュメントに追加する方法や、重要な内容をグラフィックからテキストに変える方法も利用できます。

  1. アクセシビリティプロパティを変更するオブジェクトを選択します。
  2. [ウィンドウ]-[他のパネル]-[アクセシビリティ] を選択します。
  3. オブジェクトのプロパティを変更します。

    または、ActionScript を使用してアクセシビリティプロパティを更新します。

アクセシビリティコンテンツのテスト

Flash アクセシビリティアプリケーションをテストする場合は、次の推奨事項に従ってください。

  • いくつかのスクリーンリーダーをダウンロードし、スクリーンリーダーを有効にした状態でアプリケーションをブラウザで開いてテストしてみます。追加のオーディオを挿入しても、スクリーンリーダーが読み上げないことを確認してください。一部のスクリーンリーダーアプリケーションには、無料でダウンロードできるデモバージョンがあります。できるだけ多くのスクリーンリーダーを試して互換性をチェックします。

  • インタラクティブコンテンツをテストして、ユーザーがキーボードだけで効率よくコンテンツを利用できることを確認してください。各スクリーンリーダーはそれぞれ異なる方法でキーボードからの入力を処理するので、Flash コンテンツに対して予想どおりのキーストロークが使われるとは限りません。すべてのキーボードショートカットをテストしてください。