レイヤーマーカーとコンポジションマーカー



コンポジションマーカーとレイヤーマーカーを使用して、コメントやその他のメタデータを保存し、重要な時間をコンポジションまたはレイヤーにマークします。コンポジションマーカーはコンポジションの時間スケールに表示されるのに対し、レイヤーマーカーはそれぞれ特定レイヤーのデュレーションバーに表示されます。この 2 つのマーカーには同じ情報が保持されます。

マーカーは、時間上の 1 つのポイントまたはデュレーションを参照できます。

After Effects のコンポジションマーカーは、Adobe Premiere Pro のシーケンスマーカーに対応しています。After Effects のレイヤーマーカーは、Adobe Premiere Pro のクリップマーカーに対応しています。

マーカーを含むコンポジションをレンダリングすると、マーカーは、マーカーダイアログボックスで設定した出力形式と値に基づいて、Web リンク、チャプターリンク(チャプターポイント)、キューポイントまたは Clip Notes コメントに変換されます。マーカーは XMP メタデータとして書き出すこともできます(XMP メタデータを参照)。

コンポジションマーカーの初期設定のコメントは番号ですが、レイヤーマーカーには初期設定のコメントはありません。

リンクまたはキューポイントデータが含まれたマーカーは、アイコンに小さい点が付いています。


A.
デュレーションが 1 秒のコンポジションマーカー

B.
キューポイントデータを含むコンポジションマーカー

C.
デュレーションが 2 秒のレイヤーマーカー

D.
キューポイントデータを含むレイヤーマーカー

マーカーを使用すると、レイヤーや現在の時間インジケータを特定の時間ポイントに簡単に配置できます。タイムラインパネル内で、Shift キーを押しながらキーフレーム、現在の時間インジケータまたはレイヤーデュレーションバーをドラッグすると、これらのアイテムがマーカーにスナップされます。

RAM プレビュー中またはオーディオのみのプレビュー中にマーカーを追加できます。これにより、レイヤーのオーディオトラックの特定のポイントに簡単にマーカーを付けることができます。

  • マーカーのデータを表示または編集するには、マーカーをダブルクリックするか、マーカーを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Macintosh)して、「設定」を選択します。

  • マーカーを別の時間に移動するには、マーカーをドラッグまたはダブルクリックしてダイアログボックスに時間を入力します。

  • レイヤーのソースファイル内で、時間メタデータに基づいたレイヤーマーカーを自動的にレイヤーに作成するには、メディア&ディスクキャッシュ環境設定で「フッテージの XMP メタデータからレイヤーマーカーを作成」設定を選択します。この設定は、初期設定で有効になっています。

  • プリコンポジションレイヤーのレイヤーマーカーと、ソースコンポジションの対応するコンポジションマーカーを再同期するには、レイヤーマーカーを右クリック(Windows)または Command キー(Macintosh)を押しながらレイヤーマーカーをクリックし、「ソースからマーカーを更新」を選択します。このコマンドを実行すると、レイヤーに追加されていたすべてのマーカーが削除されてしまいます。

    注意: レイヤーでソースとして(コンポジションではなく)ファイルが使用されている場合、このコマンドを使用すると、ソースファイルの XMP 時間メタデータが表示されているレイヤーに、レイヤーマーカーが復元されます。

あるコンポジションを別のコンポジションに追加すると、元のコンポジションはそのコンポジションを含むレイヤーとしてネスト化されます。ネスト化されたコンポジションのコンポジションマーカーは、包含コンポジションのタイムラインパネルではすべてレイヤーマーカーになります。これらのマーカーは元のコンポジションマーカーにはリンクされていないので、元のコンポジションのコンポジションマーカーに変更を加えても、ネスト化されたコンポジションのレイヤーマーカーは影響を受けません。例えば、元のコンポジションマーカーの 1 つを削除しても、ネスト化されたコンポジションの対応するレイヤーマーカーはそのまま残ります。

スクリプトとエクスプレッションは、マーカー内に格納されているデータを読み取ったり使用することができます。ソースフッテージアイテムの XMP メタデータはレイヤーマーカーに変換できるため、エクスプレッションとスクリプトは XMP メタデータで使用できます。

マーカー、キューポイントおよび XMP メタデータの使用についてのビデオチュートリアルを利用するには、アドビ システムズ社の次の Web サイトを参照してください。

コンポジションマーカー

コンポジションマーカーは、タイムラインパネルの時間スケールに小さい三角で表示されます。コンポジションマーカーは 1 つのコンポジションにいくつでも設定できます。

番号の付いた 1 つのコンポジションマーカーを削除しても、他のマーカーの番号は変更されません。コメントを初期設定の番号から変更すると、次にコンポジションマーカーを作成したときに、元の番号が再利用されます。

Adobe Clip Notes を使用してコンポジションをコメント用にレンダリングすると、コンポジションマーカーのコメントは Clip Notes の PDF にコメントとして含まれます。コメントを Clip Notes のレビューから After Effects に読み込むと、レビュー担当者の PDF コメントは再度コンポジションマーカーに変換されます。

毎回開始できるマーカーは、1 つのコンポジションマーカーだけです。コンポジションマーカーを追加または削除して、時間上の同じポイントで別のコンポジションマーカーとして開始すると、追加または削除されたマーカーは別のマーカーを置き換えます。Clip Notes コメントを読み込んだ場合、コメントが既存のコンポジションマーカーと同じ時間に開始すると、そのコメントは既存のコンポジションマーカーを上書きしないで追加されます。

  • 空白のコンポジションマーカーを現在の時間に追加するには、レイヤーが選択されていないことを確認して、レイヤー/マーカーを追加を選択するか、テンキーパッドの *(アスタリスク)キーを押します。
    注意: RAM プレビュー中またはオーディオのみのプレビュー中に * キーを押すと、プレビューが中断されることなく現在の時間にマーカーが追加されます。
  • 現在の時間にコンポジションマーカーを追加してマーカーダイアログボックスを開くには、レイヤーが選択されていないことを確認して、Alt + テンキーパッドの * キー(Windows)または Option + テンキーパッドの * キー(Macintosh)を押します。
  • コンポジションマーカーをビンから追加するには、コンポジションタイムマーカー ボタンからマーカーをドラッグします。
    コンポジションマーカーをビンからドラッグする

  • 現在の時間に番号の付いたコンポジションマーカーを追加するには、Shift キーを押しながら数字キー(0 ~ 9)を押します。
    注意: 押した数字と同じ番号のコンポジションマーカーが既に存在する場合、新しいマーカーは作成されません。代わりに、その番号の既存のマーカーが新しい位置に移動します。
  • コンポジションマーカーを削除するには、コンポジションタイムマーカーボタンまでマーカーをドラッグして戻すか、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Macintosh)を押しながらマーカーをクリックします。
  • コンポジション上のすべてのコンポジションマーカーをロックするには、コンポジション上のマーカーを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Macintosh)し、「マーカーをロック」を選択します。

レイヤーマーカー

レイヤーマーカーは、レイヤーのデュレーションバー上に小さな三角形として表示されます。レイヤーマーカーは 1 つのレイヤーにいくつでも設定できます。

ムービーを AVI コンテナまたは QuickTime コンテナにレンダリングおよび読み込んだ場合、レイヤーマーカーは保持されます。

  • 選択したレイヤーの現在の時間にレイヤーマーカーを追加するには、レイヤー/マーカーを追加を選択するか、テンキーパッドの *(アスタリスクキー)を押します。
    注意: RAM プレビュー中またはオーディオのみのプレビュー中に * キーを押すと、プレビューが中断されることなく現在の時間にマーカーが追加されます。
  • 現在の時間にレイヤーマーカーを追加してマーカーダイアログボックスを開くには、Alt + テンキーパッドの * キー(Windows)または Option + テンキーパッドの * キー(Macintosh)を押します。
  • レイヤーマーカーを削除するには、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Macintosh)を押しながらマーカーをクリックします。
  • 選択したレイヤーのレイヤーマーカーをすべて削除するには、いずれかのマーカーを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Macintosh)して、「すべてのマーカーを削除」を選択します。
  • レイヤー上のすべてのレイヤーマーカーをロックするには、レイヤー上のマーカーを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Macintosh)し、「マーカーをロック」を選択します。
  • すべてのレイヤーマーカーを、レイヤーのソースファイルからの時間メタデータを含むマーカーに置き換えるには、レイヤーマーカーを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Macintosh)し、「ソースからマーカーを更新」を選択します。

Web リンク、チャプターリンク、キューポイント、およびマーカー

マーカーに URL を設定すると、そのアドレスのサイトへの自動リンクを作成できます。この情報は、SWF ムービー、Windows Media ムービー、QuickTime ムービーなどの、特定の種類のムービーに埋め込まれます。これらのムービーを Web ブラウザで再生すると、埋め込まれた URL が認識され、指定された URL へジャンプします。サイト内の特定のフレームを対象にすることもできます。例えば、教育用ビデオのムービーで特定のポイントに達したときに特定の Web ページを開くことができます。

また、マーカーにチャプターポイントを設定することもできます。チャプターリンクは、CD‑ROM ディスクや DVD ディスクで使用されるチャプターに似ています。チャプターリンクによってムービーがセグメントに分割され、書籍の章のようになります。チャプター リンクは、QuickTime ムービーおよび Windows Media ムービーでサポートされています。
Adobe Encore を使用すると、AVI ファイル形式または MPEG-2 ファイル形式に書き出すか、Dynamic Link を使用した場合に、After Effects のレイヤーマーカーでマークしたチャプターポイントを読むことができます。DVD 形式との互換性を保つために、マーカー同士の間隔を少なくとも 15 フレーム空けるようにします。

FLV ファイルのキューポイントには、名前と値を入力するパラメータをいくつでも設定できます。マーカーダイアログボックスでは、パラメータを 3 つしか追加できません。4 つ以上のパラメータが必要な場合は、スクリプトインターフェイスを使用します。

選択したプロパティをレイヤーマーカーの キューポイントパラメータに変換するには、ファイル/スクリプト/Convert Selected Properties To Markers.jsx を選択します。このスクリプトでは、選択した各プロパティの各キーフレームと同じ時間位置で、レイヤーにレイヤーマーカーを追加します。マーカーのキューポイントパラメータは、プロパティの名前とその時点の値を示します。選択したプロパティにエクスプレッションが含まれている場合は、各フレームでサンプリングされた値でフレームごとにマーカーが作成されます。

Michael Colemanが、アドビ システムズ社の Web サイト上の彼自身のブログで、After Effects のトラッキングデータを Flash で使用可能なキューポイントデータに変換する方法を公開しています。

マーカーから Web リンク、チャプターリンクまたはキューポイントを作成するには、次の操作を行います。

  1. マーカーをダブルクリックしてマーカーダイアログボックスを開きます。
  2. マーカーダイアログボックスで、必要に応じてボックスに情報を入力します。
    • Web リンクを作成するには、マーカーダイアログボックスの「チャプターと Web リンク」セクションにある「URL」ボックスに URL を入力します。サイトで特定のフレームをアクティブにするには、「フレームターゲット」にフレームのファイル名を入力します。

    • マーカーダイアログボックスの「チャプターと Web リンク」セクションにある「チャプター」ボックスに、チャプター名と番号(使用可能な場合)を入力します。

    • キューポイントの名前を入力し、パラメータ名と値を入力します。「イベント」または「ナビゲーション」を選択して、作成するキューポイントの種類を決めます。

マーカーの使用についてのスクリプトとユーティリティ

Lloyd Alvarez が、彼自身の After Effects Scripts の Web サイトで、フッテージレイヤー内の編集を自動的に検出し、各編集箇所にレイヤーマーカーを配置する(または、編集ごとに別個のレイヤーに分割する)スクリプトを公開しています。

Lloyd Alvarez が、After Effects Scripts の Web サイトで、レイヤーにタグを付け、そのタグに応じてレイヤーを選択する、隠す(シャイ)またはソロレイヤーに設定することができるスクリプトを公開しています。タグはタイムラインパネルのコメント列のコメントに追加されます。レイヤーマーカーとして追加することもできます。

Lloyd Alvarez が、After Effects Scripts の Web サイトで、レイヤーマーカーが存在する各フレームのレンダーキューに、1 つのフレームのレンダーアイテムを自動的に作成するスクリプトを公開しています。

Paul Tuersley が、AE Enhancers フォーラムで、レイヤーをレイヤーマーカー位置で分割するスクリプトを公開しています。

Jeff Almasol が、redefinery の Web サイトで、あるレイヤーのレイヤーマーカーを、任意の数のレイヤーにコピーするスクリプトを公開しています。

Jeff Almasol が、redefinery の Web サイトで、新しいレイヤーマーカーを、同じ時間のキーフレームに関する情報を示すコメント付きで、選択したレイヤーまたは新しいヌルレイヤーに作成するスクリプトを公開しています。

Jeff Almasol が、redefinery の Web サイトで、テキストレイヤーの「ソーステキスト」プロパティにキーフレームを設定し、テキストファイルからのテキストを値として設定することで、キーフレームをテキストレイヤー上のレイヤーマーカーで指定された時間に配置するスクリプトを公開しています。

Jeff Almasol が redefinery の Web サイトで、レイヤー時間マーカーのナビゲートとそれらのコメントやその他の値の確認が簡単に行えるようになるパネルを作成するスクリプトを公開しています。

Jeff Almasol が、redefinery の Web サイトで、指定した条件に基づいて選択したレイヤーからレイヤー時間マーカーを自動的に削除するスクリプトを公開しています。

Jeff Almasol が、redefinery の Web サイトで、レイヤーのインポイント、レイヤーのアウトポイント、レイヤーのソースフレーム、キーフレームおよびマーカーの各アイテムの様々な組み合わせを時間単位で移動するコントロールがあるパネルを作成するスクリプトを公開しています。