After Effects CS3

処理速度を改善する

コンピュータシステム、After Effects、プロジェクトおよびワークフローを最適化することにより、処理速度を改善できます。

After Effects を起動する前に行う処理速度の改善

  • 最新のアップデートを含め、After Effects の最新のバージョンをインストールしていることを確認します。アップデートについての詳細は、アドビ システムズ社の Web サイト(www.adobe.com/go/downloads_jp)を参照してください。
  • 最新バージョンのドライバ(特にビデオカードドライバ)とプラグインをインストールしていることを確認します。ドライバとプラグインの更新版をダウンロードするには、プロバイダの Web サイトを参照してください。
  • 作業に必要のないアプリケーションは終了します。オペレーティングシステムの起動時に自動的に起動するアプリケーションの中にも、必要のないものがあります。
  • システムに OpenGL 2.0 以降(Windows)または OpenGL 1.5 以降(Macintosh)対応のグラフィックカードが搭載されていることを確認します。このカードがなくても After Effects は機能しますが、OpenGL を使用すると、プレビュー画面用のレンダリングなど、様々な種類のレンダリングが高速になります。詳細は、OpenGL でレンダリングするを参照してください。
  • 仮想メモリページングファイルのサイズを調整します(Windows のみ)。仮想メモリを使用すると、通常は RAM に保存される情報をハードディスク領域に保存することができます。Windows では、ページングファイルを使用して仮想メモリを管理します。After Effects での処理速度を向上させるには、ページングファイルのサイズを、搭載されている RAM 容量の最大 2 倍に設定します(Windows のヘルプを参照)。この値は、Windows XP では初期設定となっています。
  • すべてのハードディスクを定期的にデフラグします。詳細は、オペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
  • システムに十分な容量の RAM が搭載されていることを確認します。搭載されている RAM 容量の確認方法と RAM の搭載方法についての詳細は、オペレーティングシステムおよびコンピュータのマニュアルを参照してください。
  • Adobe Bridge でのビデオのプレビューなど、他のアプリケーションで実行しているリソースを大量に使用する操作を終了または一時停止します。

メモリ、キャッシュ、マルチプロセッサの最適化によるパフォーマンスの改善

  • 環境設定で「複数のフレームを同時にレンダリング」を選択すると、マルチプロセッサを使って複数のフレームを同時にレンダリングできます。詳細は、複数のフレームを同時にレンダリングするを参照してください。
  • 「ディスクキャッシュを有効にする」を選択すると、フレームをディスクにキャッシュすることができます。
  • 「最大 RAM キャッシュサイズ」の値を調整します。詳細は、メモリとキャッシュの設定を参照してください。
  • RAM キャッシュとディスクキャッシュを消去します(編集/キャッシュの消去/イメージキャッシュを選択します)。

プロジェクトの簡略化による処理速度の改善

プロジェクトの簡略化や分割によって、現在処理中の要素以外のものにメモリやその他のリソースが使用されるのを防ぐことができます。また、処理を実行するタイミングを制御することで、全体の処理速度を大幅に向上できます。例えば、1 回で十分な操作を繰り返し実行しないようにしたり、適切なタイミングまでアクションの実行を延期したりできます。

  • 使用していない要素をプロジェクトから削除します。詳細は、プロジェクトからアイテムを削除するを参照してください。
  • 複雑なプロジェクトは単純なプロジェクトに分割し、最終ムービーをレンダリングする前に再結合します。プロジェクトを再結合するには、ファイル/読み込み/ファイルを選択して、分割したプロジェクトのすべてを 1 つのプロジェクトに読み込みます。
  • ネスト化されたコンポジションをプリレンダリングします。完成したコンポジションをムービーとしてレンダリングしておき、コンポジションを表示するたびに再レンダリングされないようにします。詳細は、ネスト化されたコンポジションをプリレンダリングするを参照してください。
  • 編集/環境設定/一般設定(Windows)または After Effects/環境設定/一般設定(Macintosh)を選択し、「ネスト化したコンポジションにスイッチを適用」オプションの選択を解除して、レイヤースイッチの影響を制限します(最終出力のためにコンポジションをレンダリングする前に、必ずもう一度このオプションを選択してください)。
  • ネスト化されたコンポジションのトランスフォームをコラップスします。詳細は、レンダリングの順序とトランスフォームのコラップスを参照してください。
  • ソースアイテムで直接作業中でない場合は、ソースアイテムの代わりに低解像度プロキシまたは静止画プロキシで代用します。詳細は、プレースホルダとプロキシを使用するを参照してください。
  • コンポジションの解像度を低くします。詳細は、解像度を参照してください。
    注意: RAM プレビューのレンダリング時間を短縮するには、コンポジションパネルの解像度を拡大率と同じにします。例えば、拡大率が 50%の場合は、解像度メニューから「1/2 画質」を選択します。
  • ソロスイッチを使用して、作業中のレイヤーをソロ処理します。詳細は、レイヤーをソロ処理するを参照してください。
  • 詳細な表示またはレンダリングが必要になるまで、ベクトルレイヤーの連続ラスタライズスイッチの選択を解除しておきます。これにより、変更を行うたびにレイヤー全体がラスタライズされることがなくなります。詳細は、ベクトルグラフィックを含むレイヤーを連続ラスタライズするを参照してください。

画面出力の変更によるパフォーマンスの向上

After Effects によるプロジェクトデータの処理方法には影響を与えずに、作業中の画面表示の設定を変更して処理速度を向上させる方法があります。作業中にアイテムや情報を表示しておくのは便利ですが、これらの情報を更新するのにメモリやプロセッサリソースが消費されることになります。そのため、作業時に表示する情報を適切に選択することが必要です。ワークフローの様々な時点において、プロジェクトを異なる観点で確認する必要がある場合は、次の方法を必要に応じて組み合わせて使用することができます。

  • カラーマネジメントと出力シミュレーションの表示をオフにします。詳細は、出力デバイスでのカラーの表示のシミュレートを参照してください。
  • ハードウェアによるプレビューの高速化を有効にします。これにより、GPU を使用して画面へのプレビュー出力が高速化します。編集/環境設定/ディスプレイ設定(Windows)または After Effects/環境設定/ディスプレイ設定(Macintosh)を選択し、「ハードウェアによるコンポジション、レイヤーおよびフッテージパネルの高速化」を選択します。
  • 必要のないパネルは閉じます。開いているパネルを更新するのにメモリやプロセッサリソースが消費されるため、別のパネルで実行している作業の処理速度が低下します。
  • 目標範囲を作成します。コンポジションの一部のみで作業を行う場合は、プレビュー中に画面にレンダリングするコンポジションの部分を限定します。詳細は、目標範囲を設定するを参照してください。
  • タイムラインパネルメニューの「キャッシュインジケータを表示」を選択解除して、キャッシュされたフレームを表示するための青いバーと緑のバーが時間スケールに表示されないようにします。
  • ディスプレイ設定の「情報パネルとフローチャートにレンダリングの進行状況を表示」を選択解除して、フレームごとの各レンダリング操作の詳細が画面に表示されないようにします。
  • レンダーキューパネルの現在のレンダリング情報の横にある三角形をクリックして、レンダーキューパネルで現在のレンダリング情報を非表示にします。
  • Caps Lock キーを押して、フッテージパネル、レイヤーパネル、コンポジションパネルが更新されないようにします。変更を加えたときにその変更がパネルに表示される代わりに、パネル下部に赤いバーと注意を促すテキストが表示されます。モーションパス、アンカーポイント、マスクアウトラインなどのパネルコントロールは、動かすたびに更新されます。パネルの更新を再開してすべての変更を表示するには、Caps Lock キーをもう一度押します。
  • レイヤー表示の画質を下げ、ドラフトまたはワイヤーフレームにします。詳細は、レイヤーの画質を参照してください。
  • タイムラインパネルメニューで「ドラフト 3D」を選択します。ドラフト 3D モードでは、3D レイヤーに対するすべてのライトおよびシャドウが無効になります。また、カメラの被写界深度ブラーも無効になります。
  • タイムラインパネルメニューの「ライブ更新」の選択を解除し、コンポジションが動的に更新されないようにします。
  • タイムラインパネルメニューのオーディオウェーブフォームは必要な場合にのみ表示します。
  • コンポジションパネル、レイヤーパネルまたはフッテージパネルの下端にあるピクセル縦横比補正ボタン をクリックして、プレビューのピクセルの縦横比を無効にします。
  • 外部ビデオモニタでビデオをプレビューする際は、「コンピュータモニタでミラーリング」の選択を解除します。詳細は、外部ビデオモニタでプレビューするを参照してください。
  • マスク、3D 参照軸、レイヤーハンドルなどのレイヤーコントロールを非表示にします。詳細は、コンポジションパネルでレイヤーコントロールの表示/非表示を切り替えるを参照してください。
  • コンポジションの拡大率を小さくします。コンポジションパネル、レイヤーパネルおよびフッテージパネルを 100%以上の拡大率で表示すると、画面の再描画に時間がかかります。

エフェクト使用時に行う処理速度の改善

ブラーやディストーションなどの一部のエフェクトは、大量のメモリとプロセッサリソースを必要とします。これらのエフェクトを適用するタイミングと方法を適切に選択すると、全体の処理速度を大幅に向上できます。

  • メモリやプロセッサを大量に消費するエフェクトを後で適用します。大量のメモリやプロセッサリソースを消費し、プレビュー速度が実際の時間より遅くなる可能性のあるエフェクト(グローやブラーなど)を適用する前に、レイヤーをアニメートし、リアルタイムプレビューが必要なその他の作業を行ないます。
  • エフェクトを一時的にオフにして、プレビューの速度を向上させます。詳細は、エフェクトまたはアニメーションプリセットを無効にするを参照してください。
  • パーティクルプレイグラウンドエフェクトで生成されるパーティクル数を制限します。
  • ディストーションエフェクトカテゴリのリシェイプエフェクトとにじみエフェクトで、「弾力性」を「硬い」にします。
  • リニアブレンドをオフにします。詳細は、作業用スペースのリニア化とリニアブレンドの有効化を参照してください。