After Effects CS3

モーションブラーを使用する

動きのあるオブジェクトを含む映画またはビデオを表示すると、イメージがぼやけることがあります。これは、1 フレームが 1 単位のサンプル時間(映画の場合のフレームは 1/24 秒)を表すからです。1 単位の時間の中で、動きのあるオブジェクトがフレーム内の複数の位置を移動するので、このオブジェクトを鮮明な静止オブジェクトとして表示できません。オブジェクトの動きが速いほど、ぼやける度合いも大きくなります。カメラのシャッター角度とシャッターフェーズも、ブラーの表示に影響します。これらにより、シャッターが開いている時間の長さや、フレームの開始点を基準としたシャッターの開くタイミングが決定されます。

これとは対照的に、コンピュータで作成したアニメーションの 1 フレームでは、どのオブジェクトが動いているかを判別できないほど、動きのあるすべてのオブジェクトが、停止したオブジェクトと同じくらい鮮明に表示されます。モーションブラーを使用しない場合、レイヤーアニメーションはイメージの変化を連続的に表示する代わりに、各イメージをストロボ撮影のようなエフェクトで 1 つずつ表示します。After Effects でアニメートするレイヤーにモーションブラーを追加すると、動きがよりスムーズで自然になります。

レイヤーをアニメートする場合、例えばレイヤーを画面上で移動させる場合などには、モーションブラースイッチを使用できます。ライブアクションビデオなど、既にレイヤーに含まれているモーションには、モーションブラーを追加できません。元のビデオと比較して非常に高いまたは低いフレームレートを指定したライブアクションビデオをスムージングするには、フレームブレンドを使用します。

各レイヤーで個別にモーションブラーを有効にし、プレビューや最終的なレンダリングを行う際にモーションブラーをレンダリングするかどうかも決定します。タイムラインパネル上部にあるコンポジションのモーションブラー使用可能スイッチ を使用して、プレビュー時のモーションブラーのレンダリングを有効または無効にします。レンダーキューパネルのレンダリング設定を変更して、最終的な出力時のモーションブラーのレンダリングを有効または無効にします。

モーションブラーを有効にするとレンダリングが遅くなりますので、作業中はコンポジションのスイッチを無効にし、完成した結果を見たいときだけ有効にすることをお勧めします。

注意: After Effects の以前のバージョンでは、「モーションブラー」と呼ばれるエフェクトがありました。このエフェクトは、レイヤーに適用するモーションブラーと区別するため、現在では「ブラー(方向)」という名前に変更されています。
  • タイムラインパネルで、対象レイヤーのモーションブラー スイッチをクリックします。
  • レイヤーを選択し、レイヤー/スイッチ/モーションブラーを選択します。

モーションブラーの計算に使用するサンプルの数は、レイヤーのモーションにより、各レイヤーに合わせて決定されます。これにより、動きの遅いレイヤーのモーションを、速いモーションのレイヤーほど頻繁にサンプリングせずに、高品質なモーションブラーを得ることができます。サンプリングレートが高くなると、レンダリングのパフォーマンスが低下します。

コンポジション設定の詳細タブのモーションブラー設定

フレームあたりのサンプル数
最小サンプル数。適応するサンプルレートをレイヤーモーションに基づいて決定できないフレームで使用されるサンプル数です。このサンプルレートは、3D レイヤーとシェイプレイヤーに使用されます。

最大適応サンプル数
最大サンプル数

シャッター角度
シャッター角度は、シャッターの回転による露出をシミュレートするもので、度数で指定します。シャッター角度では、フッテージのフレームレートを使用してシミュレートされる露出時間を決定します。この露出時間はモーションブラーの効果の大きさに影響します。例えば、24 fps のフッテージに 90 度(360 度の 25%)を入力すると、1/96 秒(1/24 秒の 25%)の実質露出になります。1 度を入力してもモーションブラーの効果はほとんど適用されませんが、720 度を入力すると大きなブラー効果が適用されます。

シャッターフェーズ
シャッターフェーズも度数で測定されます。この値は、フレームの開始点に対してシャッターが開くタイミングを決定するオフセットを定義します。モーションブラーが適用されたオブジェクトが、適用されていないオブジェクトの位置よりも遅れて表示される場合に、この値を調整します。
モーショントラッキングデータを使って別のレイヤーの上に合成されるレイヤーに最適なシャッターフェーズの値は、シャッター角度の値の -1/2 です。例えば、シャッター角度が 180°のとき、シャッターフェーズを -90°にします。この設定の組み合わせにより、元のオブジェクトの中心にブラーが生じます。