フォームのプレビューとテスト

「PDF プレビュー」タブでは、Acrobat または Adobe Reader を使用して、フォームデザインやテンプレートを PDF フォームとして表示およびテストできます。

「PDF プレビュー」タブは、Acrobat または Adobe Reader がインストールされている場合にだけ表示されます。Acrobat と Adobe Reader の両方がインストールされている場合、Designer はデフォルトで自動的に Acrobat を起動してフォームをプレビューします。フォームのプレビューに Adobe Reader を使用する場合は、起動してから 「PDF プレビュー」タブをクリックする必要があります。

ファイル/フォームのプロパティ/デフォルト/対象バージョンの設定を、Acrobat および Adobe Reader の特定のバージョンに変更する場合は、保存されているフォームのバージョンに一致するバージョンの Acrobat をインストールしておく必要があります。バージョンが異なると、「PDF プレビュー」タブをクリックしたときにエラーメッセージまたは警告メッセージが表示されることがあります。

プレビューでは、保存されているフォームと同じ形式が使用されます。「PDF プレビュー」タブを右クリックすると、現在選択されているデフォルトファイル形式オプションを確認できます。未保存のフォームの形式を指定するには、ツール/オプション/ドキュメントハンドリングの設定を変更する必要があります。

インタラクティブフォームまたは印刷可能フォームをデザインしている場合は、ファイル/フォームのプロパティ/プレビュー/プレビュータイプの設定を変更して、PDF プレビューを正しく設定する必要があります。

Forms で使用するためのフォームをデザインしている場合は、同じフォームデザインを使用して PDF や HTML のフォームをレンダリングできます。HTML 形式のフォームデザインも「PDF プレビュー」タブでプレビューできますが、この場合は、Forms を使用してレンダリングされたときと表示が異なる可能性があります。HTML フォームを作成する場合は、Forms を使用してフォームをレンダリングし、Web ブラウザーでプレビューします。

HTML プレビュータブでフォームをプレビューし、テストするには

Designer でフォームをデザインする間に、フォームの PDF レンダリングをプレビューする他に、HTML レンダリングで形式をプレビューすることもできます。HTML プレビュータブを使用し、フォームがブラウザーで表示されるようにプレビューできます。詳しくは、「 HTML での XDP フォームのプレビュー 」を参照してください。

HTML でフォームをプレビューするには、forms サーバーの設定の詳細を提供します。
  1. ツール/オプションに移動します。

  2. オプションウィンドウで、「Server Options」ページを選択し、次の詳細を提供します。
    • サーバー URL : AEM forms Serverの URL。

    • HTTP ポート番号: AEM forms サーバーが実行されているポート番号。デフォルト値は 8080 です。

    • HTML プレビューのコンテキスト: XFA フォームのレンダリングに使用するプロファイルのパス。デフォルト値は lc/content/xfaforms/profiles/default.html です。デザイナーでフォームをプレビューするためにはデフォルトプロファイルが使用されます。その他のカスタムプロファイルを使用するためには、カスタムプロファイルの適切なパスを指定します。

    • Forms Manager コンテキスト: Forms Manager UI がデプロイされるコンテキストパス。デフォルト値は lc/fm です。

注意: AEM forms が、上記で設定したサーバー URL で使用できることを確認してください。HTML プレビューは、CRX サーバーに接続してプレビューを生成します。

PDF プレビュータブでフォームをプレビューし、テストするには

フォームデザインが Acrobat や Adobe Reader でどのように表示されるかをプレビューする場合は、「PDF プレビュー」タブを使用します。フォームデザインをプレビューする場合は、事前に、フォームのプロパティダイアログボックスで、該当する種類のフォームのプレビューに適切なオプションが設定されていることを確認してください。

「PDF プレビュー」タブを右クリックすると、現在選択されているデフォルトのプレビュータイプオプションを確認できます。

「PDF プレビュー」タブで Acrobat または Adobe Reader のツールバーを表示するには、Alt+F8 キーを押します。

注意: フォームを「PDF プレビュー」タブでプレビューするには、Acrobat で「PDF をブラウザーに表示」オプションをオンにしておく必要があります。保存された対象バージョンに一致する Acrobat または Adobe Reader のバージョンがインストールされている必要があります。バージョンが異なる場合には、「PDF プレビュー」タブをクリックしたときにエラーまたは警告メッセージが表示されることがあります。
  1. 次のいずれかの操作を実行して、「PDF プレビュー」タブを表示します。

    • 表示/PDF プレビューを選択します。

    • レイアウトエディターの「PDF プレビュー」タブをクリックします。

  2. インタラクティブフォームの場合、フォームのオブジェクトをテストし、希望どおりに動作することを確認します。

  3. (オプション)データに結合されている非インタラクティブフォームの場合は、サンプルのデータファイルを使用してフォームをテストし、フィールドがデータソースに適切にマップされていることを確認することもできます。

注意: Web サービス機能とデータベース接続機能のテストには、Acrobat を使用する必要があります。これらの機能を実行するには権限付き PDF フォームが必要ですが、Designer ではプレビュー用に PDF フォームの使用権限を設定することはできません。

インタラクティブフォームのプレビューオプションを設定するには

インタラクティブフォームをプレビューするには、フォームのプロパティダイアログボックスで適切なオプションを設定する必要があります。

  1. ファイル/フォームのプロパティを選択します。

  2. 「プレビュー」タブをクリックして、プレビュータイプリストから「インタラクティブフォーム」を選択します。

  3. (オプション)プレビュー中のフォームを作成したデータソースを使用してテストする場合は、「データファイル」ボックスにテストデータファイルへの完全なパスを入力します。参照ボタンを使用してファイルを指定することもできます。

  4. (オプション)プレビュー中のフォームを、自動的に生成されたデータソースを使用してテストする場合は、「プレビューデータを生成」をクリックします。ファイルの保存先の指定には参照ボタンを使用できます。繰り返しサブフォームまたは繰り返しサブフォームセットが含まれたフォームの場合は、データファイルで各サブフォームまたはサブフォームセットが繰り返される回数を指定します。

  5. Adobe XML フォームのプレビュー形式リストから「スタティック PDF フォーム」または「ダイナミック XML フォーム」を選択します。

非インタラクティブフォームのプレビューオプションを設定するには

非インタラクティブフォームをプレビュー表示する場合は、フォームのプロパティダイアログボックスで適切なオプションを設定する必要があります。

  1. ファイル/フォームのプロパティを選択します。

  2. (オプション)プレビューしているフォームを片面印刷された状態でテストするには、「プレビュー」タブをクリックし、プレビュータイプリストで「印刷フォーム(片面)」を選択します。

  3. (オプション)プレビューしているフォームを両面印刷された状態でテストするには、「プレビュー」タブをクリックし、プレビュータイプリストで「印刷フォーム(両面)」を選択します。

    注意: 「印刷フォーム」を選択すると、すべてのオブジェクトが非インタラクティブになります。
  4. (オプション)プレビュー中のフォームをデータソースを使用してテストする場合は、「データファイル」ボックスにテストデータファイルへの完全なパスを指定します。参照ボタンを使用してファイルを指定することもできます。

  5. (オプション)プレビュー中のフォームを自動的に生成されたデータソースを使用してテストする場合は、「プレビューデータを生成」をクリックします。ファイルの保存先の指定には参照ボタンを使用できます。繰り返しサブフォームまたは繰り返しサブフォームセットが含まれたフォームの場合は、データファイルで各サブフォームまたはサブフォームセットが繰り返される回数を指定します。

  6. Adobe XML フォームのプレビュー形式リストから「スタティック PDF フォーム」または「ダイナミック XML フォーム」を選択します。

サンプルデータを使用してフォームをプレビューするには

Designer では、サンプル XML データを使用してフォームをプレビューおよびテストすることができます。フォームが正しくレンダリングされるよう、フォームをサンプルデータで頻繁にテストすることをお勧めします。

サンプルデータがない場合には、Designer で自動生成するか、または独自に作成することができます。 フォームのプレビュー用にサンプルデータを自動生成するには および フォームのプレビュー用にサンプルデータを作成するには も参照してください。

サンプルデータソースを使用してフォームをテストすると、データとフィールドがマップされていること、および繰り返しサブフォームが指定どおりに繰り返されることを確認できます。各オブジェクトに結合されたデータを表示するにあたり適切なスペースが確保された、バランスのよいフォームレイアウトを作成できます。

  1. ファイル/フォームのプロパティを選択します。

  2. 「プレビュー」タブをクリックし、「データファイル」ボックスに、テストデータファイルへの完全なパスを入力します。参照ボタンを使用してファイルを指定することもできます。

  3. 「OK」をクリックします。「PDF プレビュー」タブでフォームを次にプレビューするときには、それぞれのオブジェクトにサンプル XML ファイルのデータ値が表示されます。

「プレビュー」タブの各オプションについて詳しくは、 プレビュー(フォームのプロパティダイアログボックス) を参照してください。

フォームのプレビュー用にサンプルデータを自動生成するには

サンプルデータファイルを作成する代わりに、サンプルデータを生成して、フォームをプレビュー、テストすることができます。また、繰り返しサブフォームまたは繰り返しサブフォームセットが含まれているフォームの場合は、フォームのプレビュー時にデータを繰り返す回数を指定できます。

Designer では、フォーム内の対応するオブジェクトについて、有効なサンプルデータを生成できますが、これには次の制限があります。

  • オブジェクトについて指定されることのある検証スクリプトに従って、サンプルデータを生成することはできません。

  • 生成されるサンプルデータファイルに対して指定する繰り返しサブフォームの数は、サブフォームの最小数と最大数により制限されます。

  • 生成されるサンプルデータでは、2D バーコードに対して選択したデフォルト値が保持されます。

サンプルデータファイルの生成後は、必要に応じてファイルを編集することができます。

フォームのプレビュー時に、どのデータファイルを使用するかを指定します。次に Designer でフォームをプレビューするときは、それぞれのオブジェクトにサンプルデータが表示されます。

  1. Designer で、ファイル/フォームのプロパティ/「プレビュー」タブを選択します。

  2. (オプション)プレビュー中のフォームをインタラクティブフォームとしてテストするには、プレビュータイプリストから「インタラクティブフォーム」を選択します。

  3. (オプション)片面印刷用としてプレビューしているフォームをテストするには、プレビュータイプリストから「印刷フォーム(片面)」を選択します。

  4. (オプション)両面印刷用としてプレビューしているフォームをテストするには、プレビュータイプリストから「印刷フォーム(両面)」を選択します。

  5. 「プレビューデータを生成」をクリックします。

  6. プレビューデータを生成ダイアログボックスに、テストデータファイルの完全なパスを、ファイル名を含めて入力します。「データファイル」ボックスで、参照ボタンを使用して場所を指定することもできます。

  7. 要素の繰り返しのリストで、サブフォームの左側にある番号を選択し、これがデータファイルで繰り返される回数を入力します。

  8. 「生成」をクリックします。

フォームのプレビュー用にサンプルデータを作成するには

Designer で自動生成されたサンプルデータファイルを使用しない場合は、サンプルデータファイルを手動で作成できます。

  1. フォームデザインを PDF ファイルとして保存します。

  2. この PDF ファイルを開いて、テスト対象のフィールドに値を入力します。

  3. Acrobat で、アドバンスト/フォーム/データをフォームから書き出すを選択します。

  4. フォームデータを指定形式で書き出しダイアログボックスで、ファイルの種類を XML データパッケージ(*.xdp)として名前を付けて保存します。

  5. Designer で、ファイル/フォームのプロパティ/「プレビュー」タブを選択します。

  6. (オプション)プレビュー中のフォームをインタラクティブフォームとしてテストするには、プレビュータイプリストから「インタラクティブフォーム」を選択します。

  7. (オプション)片面印刷用としてプレビューしているフォームをテストするには、プレビュータイプリストから「印刷フォーム(片面)」を選択します。

  8. (オプション)両面印刷用としてプレビューしているフォームをテストするには、プレビュータイプリストから「印刷フォーム(両面)」を選択します。

  9. 「データファイル」ボックスの隣にあるフォルダーボタンをクリックし、XML ファイルを参照します。

  10. XML ファイルを選択して「OK」をクリックします。

データを使用してフォームデザインをテストする際の考慮点

結合されたデータをサポートするようフォームを設定する場合は、入力データに関するフォームのデータ結合要件を分析します。入力データの構造に基づいてフォームデザインを作成する必要があります。

データ連結では、それぞれの新しいフォームノードをデータノードと一致させようとします。明示的な連結を使用する場合は、フォームデザインで定義したターゲットは暗黙的な連結よりも優先されます。暗黙的な(通常の)連結を使用する場合は、次のルールが適用されます。

  • 同じ名前のデータ値またはデータグループの相対順序は重要です。

  • 一意に名前が付けられたデータ値またはデータグループの相対順序は重要ではありません。

  • データ値またはデータグループによって記述される構造の階層は重要です。

入力データをレビューしてサンプルデータファイルを作成するか、テスト目的に Designer でサンプルデータファイルを自動生成してください。

サンプルデータはフォームの動作を調べるために使用するものなので、十分なテストの代わりになるとは考えないでください。最適な結果を得るには、システム生成データでフォームデザインをテストする必要があります。次に挙げる提案リストに従ってサンプルデータを作成し、フォームのレイアウト、形式設定、コンテンツおよび動作が想定どおりかどうかを調べることができます。

  • データの形式設定(例えば、フォントタイプ、フォントサイズ、段落の整列)が正しいかどうかを確認するには、フォームの各フィールドごとにデータを作成します。データを使用して、すべての計算済みのフィールド値を確認することもできます。

  • フィールドオブジェクトがすべてのデータ値を収容できる大きさであるかどうかを確認するには、フィールドごとに最大許容文字数に達するデータを作成します。

  • 複数行設定および拡大して合わせる設定の動作を確認するには、複数行のデータを作成します。

  • フォームデザインに繰り返しのサブフォームがある場合には、繰り返すデータグループを生成して、作成するサンプルデータファイル内でのレンダリングをテストできます。自動生成されたサンプルデータファイルを使用する場合には、データグループの繰り返し回数を指定できます。

  • フォームデザインにオーバーフローリーダーまたはトレーラーが入っている場合は、すべてのオーバーフローリーダーまたはトレーラーおよびそのオカレンスの設定をテストするために必要なデータを作成します。ページ番号も確認できるよう、3 ページにわたってフローするのに十分な量の繰り返しデータグループを作成する必要があります。サンプルデータを使用して(1 回に 1 つの繰り返しデータグループを追加)、繰り返しサブフォームが新しいページにフローしたときにどのように表示されるかを確認します。

  • 連結データに対するデータパターン設定をテストするには、すべてのデータ値がシステムが生成した形式と同じであることを確認します。特に、ソースデータの構文が Designer のデフォルト値に一致していない場合には重要な確認事項です。

  • レンダリングされたフォームのすべてのマスターページのレイアウトを使用するために十分な量のデータを作成します。

重要: キャリッジリターンおよび水平タブを除いて、フォームデータに、0x00 から 0x20 までの 16 進数値が入っていないことを確認します。これらの値は、Forms が認識できない無効な XML 文字です。

サンプルデータファイルの作成

次のガイドラインに従うと、代表的な入力データの入った単純なテストファイルを簡単に作成できます。

  • 入力データファイルは有効な XML ファイルであることが必要です。例えば、フラットファイルの要素は次のような形式となります。

            <root_node> 
                <first_node>value</first_node> 
                <second_node>value</second_node> 
                ...  
                <last_node>value</last_node> 
            </root_node>
  • 入力データのフローとフォームの物理的レイアウトを比較します。暗黙的な連結を使用している場合は、データノード名がフォーム内の対応するコンテナおよびフィールドに一致し、フォームに入力されたものと同じ順序で表示されている必要があります。

  • 入力データファイルの階層化レベルが階層パレットのアイテムよりも多い場合は、階層化されたすべてのオブジェクトに対するデータ連結が、オブジェクトパレットの「連結」タブで明示的に設定されている必要があります。

  • 入力データファイル内で、繰り返されてはいるがすべてのレコードに含まれてはいないデータを探します。この情報は、マスターページでボイラープレートオブジェクトとして処理されるか、または一意となるレコードだけにデータを繰り返すサブフォーム内で処理されます。

アクセシビリティをテストするには

フォームがユーザーにとって利用しやすいものであるかどうかを確認するため、様々な支援テクノロジーを使用してフォームをテストする必要があります。

スクリーンリーダーソフトウェアのデモバージョンをダウンロードします。フォーム作成者としてフォームに慣れてしまっていると、スクリーンリーダーによって読み取られる情報が不足なく理解可能であるかを判別するのが難しくなります。モニターの電源を落としたテストは、可能であれば第三者に依頼するのが望ましいでしょう。スクリーンリーダー実行の結果をテストするため、モニターの電源を切り、スクリーンリーダーだけでフォーム内を移動し、入力を行ってください。

画面拡大ソフトウェアのデモバージョンがないかどうかをインターネットで確認します。

以下の質問事項を考慮しながら、キーボードだけを使用して、フォームに入力できることを確認します。

  • 実行できない操作はないか。

  • スムーズに実行できない、または実行が難しい操作はないか。

  • キーボードの操作手順は明文化されているか。

  • ボタンなどのコントロールや、メニュー項目にはすべて、下線付きのアクセスキーが付いているか。

フォームに入力するときは、以下の問題に注意してください。

  • フォームの中で、非表示、認識不可能または使用が困難になる部分

  • 白の背景色に黒色で表示され続ける領域

  • サイズ変更や切り取りが適切に行われないフォームオブジェクト